仕様書を見れば全てが分かる
最新ミラーレス一眼の徹底比較
Canon EOS M3 vs Olympus Pen E-PL7 vs Nikon 1 J5



はじめに


ここにきてミラーレス一眼の完成度が、一気に上がってきました。

もっと正確に言いますと、従来ミラーレス一眼はパナソニック(2008年)、オリンパス(2009年)、ソニー(2010年)、富士フィルム(2011年)が先行していたのですが、ここに来てようやく、一眼レフの2強であるニコン(2011年)とキャノン(2012年)が追い付いてきた感じです。


このため、そろそろミラーレス1眼を買おうかなと思う貴方のために、気になるニコンとキヤノン、それを迎え撃つオリンパスの最新機種の内どれが一番優れているか徹底的に比較検討してみたいと思います。

と、当初は考えていたのですが、いつの間にかドンドン奥深い領域まで入り込んでしまいました。

このため、本サイト恒例でサブタイトルにいつもの通り”小学生でも分かる”を入れたかったのですが、潔く諦めました。

でもその分、デジカメの仕様書に書いてある機能や数値についても、徹底的に分析して論理的な説明をしておきましたので、これを完全にご理解頂ければ、そんじょそこらの高級デジカメを抱えたカメラオジサンやカメラ小僧よりデジカメに詳しくなる事請け合いです。

そして最後に、貴方にとってどのミラーレス一眼が一番優れたカメラで、その理由は何か、そしてついには各モデルに対する企業方針にまで迫ります。

どんな結末になるかご期待下さい。


概要


それでは先ず、3機種の概要をお伝えしましょう。

キヤノン EOS M3


ご存知の様にキヤノンは、ニコンと並ぶ一眼レフの強豪メーカーですが、当初はそれほどミラーレス一眼には重きを置いていませんでした。


EOS M3(厚みは先代のM2に対して13mm増加)

下の写真では違いが良くわからないかもしれませんが、実際先代のM2までは、モニターは固定で、モードダイヤルもなく、ほとんどレンズの交換できる大き目のコンパクトデジカメといった様相でした。


EOS M2(モニター固定でモードダイヤルも無し)

しかしさすがにミラーレス機がこれだけ市場を席巻し始めるとそうも言っていられなくて、M3でようやくチルト式モニターや3種の操作ダイヤル、Wi-Fi、NFC搭載とようやく他社と比べられる機能が備わりました。

なおM3は、3機種の中では一番大きなAPS-Cサイズの撮像素子を使っています。

オリンパス PEN Lite E-PL7


E-PL7はオリンパスペンシリーズの中で、最も売れ筋である中級クラスの最新機種です。


PEN Lite E-PL7

最新機は既に6代目で、3機種の中では一番キャリアを積んでおり、その分完成度は一番高いと言えます。

なお本機はマイクロフォーサーズと呼ばれる、キヤノンとニコンの中間サイズの撮像素子を搭載しています。

Nikon 1 J5


これもキヤノンと同様、先代までは初心者用の域を出なかったのですが、5代目になってから一気にメカニカルな外観を採用し、チルト可動式モニターやコマンドダイヤルを装備しました。


Nikon 1 J5

本機も前モデルのJ4までは、モニターは固定で一応モードダイヤルはあったもののシャッター優先や絞り優先は選択できず、少しでも工夫して撮ろうとすると設定に苦労したものです。

また本機は、自社でCXサイズと呼ぶこの中で一番小さな1インチの撮像素子を使っています。

この撮像素子が、このデジカメに様々な特徴を与えています。


サイズ


それでは先ず、3機種の大きさを比べてみましょう。


上の写真を見て頂ければ分かる様に、一番大きくて重いのがM3で、E-PL7、J5の順で小さくなります。

モデル
(mm)
高さ
(mm)
奥行
(mm)
マウント名称 マウント
内径
重量 価格
EOS M3 110.9 68.0 44.4 キヤノン
EF-Mマウント
46mm 366g 45,000円
E-PL7 114.9 67 38.4 マイクロフォーサーズ
マウント
40mm 357g 51,000円
NIKON1 J5 98.3 59.7 31.5 ニコン1マウント 36mm 231g 35,000円


これは下の図にあります様に、撮像素子の大きさから考えると、至極順当と言える結果でしょう。


なお持った感触から言えば、J5は軽い、E-PL7はそれから比べると100g以上重いのでずっしり感があり、M3は外形も大きいのでプラスチック製の重さといった感じです。

なおこの撮像素子の大きさについては、後程もう少し詳しくお伝えしたいと思います。


基本性能


それでは次に基本性能です。

3機種の仕様を表にしてみましたので、先ず上から順に見ていって頂きたいと思います。

# モデル EOS M3
2015/3
E-PL7
2014/8
NIKON1 J5
2015/4
1 ストロボ 内蔵 同梱 内蔵
GN5 GN7 GN5
2 ストロボ
同調速度
(調光補正)
1/200秒
(±2EV)
1/250秒
(±3EV)
1/60秒
(-3EV
+1EV)
3 自撮り 可能 可能
(下開き)
可能
スマホリモコン対応
4 シャッター 1/4000
|
30秒
B
1/4000
|
60秒
B, T
1/16000
|
30秒
B
5 連写
(AF追従)
4.2
コマ/秒
(非対応)
8
コマ/秒
(3.7コマ/秒)
60
コマ/秒
(20コマ/秒)
6 画素数 2420
万画素
1605
万画素
1839
万画素
(裏面照射)
7 ISO感度
(拡張)
100
|
12800
(25600)
(100)
200
|
25600
160
|
12800
8 ローパス
フィルター
有り
(2点分離)
無し 無し
9 動画 Full HD30p Full HD30p 4K 15P
Full HD60p
10 モニター 3.0型
タッチパネル
104万ドット
3.0型
タッチパネル
104万ドット
3.0型
タッチパネル
104万ドット
11 AF 像面位相差+
コントラスト
コントラスト 像面位相差+
コントラスト
49点
EV2~18
81点 171点
12 瞳検出 不可
(顔検知)
不可
(顔検知)
13 手振れ補正 無し
(レンズ対応)
3.5段分
3軸手ぶれ補正
無し
(レンズ対応)
14 Wi-Fi
15 NFC 不可
(QRコード)
16 水準器 有り 有り 無し
17 電池寿命 250枚 350枚 250枚


ここに書かれて項目と数値の意味について大体ご理解頂けましたでしょうか?

もし不明の箇所がありましたら、上から順番に説明しておきますので、その項目番号を追って頂ければと思います。

1. ストロボ


先ずM3とJ5にはストロボが内蔵されているのですが、E-PL7には内蔵されていません。


頻繁に使うものではありませんが、あった方が何かと便利なのは間違いありません。

また小さなストロボを離しておくと、使おうとしたときすぐに見つからなくなってしまうので、多少邪魔ですがE-PL7には常時ストロボを装着しておくのが良いかもしれません。


次にGN(ガイドナンバー)5とかGN7というのは、ストロボの明るさを表しており、数値が大きいほど光が強くなって遠くまで光が届きます。

ちなみにGN5とGN7で、ISO100とISO200のときに光の届く距離を表にすると以下の様になります。

GN ISO感度 絞り値 到達距離
GN5 ISO100 F3.5 1.4m
F4.0 1.3m
F5.6 0.9m
ISO200 F3.5 2.9m
F4.0 2.5m
F5.6 1.8m
GN7 ISO100 F3.5 2.0m
F4.0 1.8m
F5.6 1.3m
ISO200 F3.5 4.0m
F4.0 3.5m
F5.6 2.5m
GN5とGN7における絞り値とストロボ光の到達距離

上の表をご覧頂きます様に、ISO100で絞りがF3.5の場合、GN5ならば2.9m先までしか光が届かないのに対して、GN7でしたら4m先まで光が届く事になります。

すなわちGN7の方が40%光が強くて有効だと言えます。

便利さを取るか光量を取るか難しい所ですが、ここでは引き分けにしておきます。


2. ストロボ同調速度


ストロボ同調速度とは、このシャッタースピード以下でストロボが使えるという事です。

ですので、J5でしたら1/60秒以下、E-PL7でしたら1/250秒以下のシャッタースピードでストロボが使えます。

ここまででしたら何方でもご存じだと思うのですが、ではいったいストロボ同調速度が速くなると、どんな良い事があるのでしょうか?

夜間の撮影でしたら、周囲の光よりストロボの瞬間的な光の方が強いので、シャッタースピードはさほど重要ではありません。

むしろ周囲の光も一緒に写すためには、下の写真の様に少し遅めのシャッタースピードの方が良いくらいです。


ストロボ同調速度が速い事の利点は、昼間でもストロボが発光できる事です。

これを日中シンクロと呼び、逆光で顔が陰になる場合や、順光でも顔に強い影が出る場合には、ストロボを発光するとより自然な感じの写真になります。


では同調速度が速いと、どのくらい画像に違いが出るのでしょうか?

下の表は、快晴(EV15の明るさ)の屋外でストロボを発光した場合の、ストロボ光の到達距離を示しています。

GN ISO シャッター
スピード
絞り 到達距離 モデル
GN5 ISO100 1/60 F22.0 0.2m J5
1/200 F12.8 0.4m M3
GN7 ISO100 1/250 F11.0 0.6m E-PL7
快晴(EV15)の日中シンクロ

上の表の様に、周囲が明るくてシャッタースピードが遅いと、絞りを大きく絞る必要がありますので、必然的にストロボ光の到達距離が短くなります。

ですのでGN5のストロボの場合、同調速度(シャッタースピード)が1/60秒ですと、絞りをF22まで絞る必要があるため、ストロボ光は0.2mまでしか到達しません。

ですが、同調速度が1/200であれば、絞りをF12.8まで開ける事ができ、その分ストロボの光も遠く(0.4m)まで到達するのです。

すなわちストロボ同調速度が速いほど、ストロボ光は遠くまで届く事になるのです。

とは言え、たったの0.4mまでしか届かないなら殆ど使えないなと諦めないで下さい。

ですので、話はまだ続きます。

なお先に言っておきますと、ISO感度を変えても、その分絞りを絞る事になるので、到達距離は変わりません。

先ほどは快晴のときでしたが、今度は日陰や薄日(EV15の明るさ)の時ではどうなるかみてみましょう。

GN ISO シャッター
スピード
絞り 到達距離 モデル
GN5 ISO100 1/60 F11.0 0.5m J5
1/200 F6.4 0.8m M3
GN7 ISO100 1/250 F5.6 1.3m E-PL7
薄日(EV13)の日中シンクロ

この場合、上の表の様に快晴のときより2倍ほど到達距離が伸びます。

これをまとめると、ストロボ同調速度が速く、ストロボの光量が大きくて、周囲が暗いほど、ストロボの光は遠くまで届くという事になります。

またもう一つ重要な点は、ストロボの同調速度が速いほど、絞りを開けられますので、その分背景をぼかせるという訳です。

ですので、日中にポートレート撮影を行う場合にも、同調速度は速いと有利になります。

ですがそれでもまだ到達距離は1m前後で、短か過ぎます。

そこでお勧めなのが、調光補正を使う手です。

夜間もそうですが、日中シンクロにおいてもストロボの光が強過ぎると、人物の顔などが光って却って不自然になってしまいます。

このため、調光補正を-2程度に設定しておきます。

この場合、ストロボ光の到達距離が前表の2倍になりますので、使える機会がかなり増えます。

実際下の写真は左がストロボなし、右がGN7のストロボ発光有りの写真ですが、菜の花まで2mほど離れているもののストロボの光が届いているのが分かります。


ストロボ(GN7)発光なし(左)なし(右)の写真

知らない方が多いのですが、結構お勧めです。


3. 自撮り


自撮りはもう必須機能と言っても良いでしょう。

いずれもモニターが180度回転して自撮り撮影が可能です。

ユニークなのが、E-PL7で他社は上にモニターが開くのに対して、下方向に開きます。


E-PL7のモニターは下側に開く

このため、タッチパネルを操作するのに手がレンズの前を遮らないという優れものです。

この辺の操作性は、後発2社に対してさすがに1日の長があります。

4. シャッター速度


シャッター速度は、J5の1/16000秒が群を抜いています。

こては電子シャッターを使っているためで、J5のシャッターボタンを押すと、絞りしか動きませんので、非常にか細い音しか聞こえません。

その点、M3やE-PL7はそれなりのシャッター音と振動が伝わりますので、撮ったといった感触はこちらの方が上かもしれません。

通常大きな撮像素子で電子シャッターを使うと、左右に高速で横切るものを撮影すると、画像に歪みが生じるですが、小型の撮像素子のため、よほど早い物を撮影しない限りさほど問題はないという判断なのでしょう。


電子シャッターで左右に横切るものを撮ると上下の時間差から画像が歪む

推定ですが、フルサイズの電子シャッターの上下スキャン速度が1/6.5秒程度ですから、面積比(100:13=7.6:1)から考えるとJ5の上下スキャン速度は1/50(=6.5x7.6)秒程度ではないかと推測します。

とするとストロボ同調速度の1/60秒ですので、どうやらCXサイズの上下スキャン速度は1/60秒の様です。

これですとよほど高速で目の前を横切らない限り画像の歪みは発生しないと思って良いでしょう。

という訳でシャッター速度に関しては、J5が断然有利と言えます。

なお長時間撮影では、E-PL7は60秒まで可能なのは、星の撮影には有利になります。

ちなみにB(バルブ)やT(タイム)を使って1分以上の撮影は可能なのですが、1分以上時計と睨めっこしているのは、結構苦痛です。

5. 連写速度


連写も滅多に使わないかもしれませんが、ジャンプシーンやペット撮影等で使えばそれなりに威力を発揮します。


これも撮像素子が小さくて、電子シャッターを使えるJ5が秒間60コマと断トツの連写速度を誇っており、AF追随でも20コマ/秒は評価できます。

またメカシャッターであっても、撮像素子が小さい方がシャッターの移動量が小さく、画像を読み込む時間も少なくて済みますので、とにかく撮像素子が小さければ小さいほど連写速度は早くなります。

ただしAPS-Cサイズでも最近のモデルでは10コマ/秒が普通になっていますので、M3の4.2コマ/秒は少々遅い感じです。

6. 画素数


画素数に関する本書の見解は、1200万画素もあれば十分という事です。

1200万画素があれば、A3サイズのプリントも可能ですし、フルHVはおろか今話題の4Kテレビ(830万画素)にも十分対応しています。


1200万画素で撮影すれば4Kテレビにも最高画質で出力できる

勘違いされている方が多いのですが、たとえそれ以上の画素数の写真であっても、A3のプリントや、4Kテレビに映す限り、画質は全く変わらないのです。

もし1200万画素以上の画像の効果を見たいのでしたら、A3を超えるプリントや、8Kテレビの様により高精細なモニターで見るしかないのです。

敢えてメリットを付け加えれば、高画素の写真で撮っておけば、後で一部分を大きく引き延ばして見る事ができる程度です。

ただそのために常に最大サイズで撮り続けるのはメモリーの容量から考えると無駄があります。

実際高画素数のデジカメを購入しても、通常の撮影ではSサイズを選択されている方が大半ではないでしょうか。

話が長くなってしまいましたが、そういう意味からすればE-PL7が一番無駄が少なく、その分高感度と高い諧調性を楽しめます。

7. ISO感度


ISO感度についても大きければ大きいほど、良いと言えます。

暗闇に強く、シャッタースピードを上げる事ができますので、明らかに優位です。

3機種の中では、E-PL7の常用ISO感度が25600と最も高くなっていますが、これは画素数が少ない分1画素の面積が大きい(受光量が多い)からです。

8. ローパスフィルター


ローパスフィルターとは言ってみれば擦りガラスの様な物で、撮像素子上に写った画像を淡く滲ませる事で、偽色やモアレの発生を低下させます。


画像の境界線で僅かに発生する偽色や、偶に発生するモアレのために、常時画像全体に淡いマスクを掛けるのとどちらが合理的かは少し考えれば分かる事です。

理論上高解像度(単位面積当たりの画素数が多い)になるほど偽色やモアレが目立たなくなりますので、ローパスフィルターを削除する傾向があります。

J5においてローパスフィルターが無いのはこの理由です。

一方E-PL7においては、自社でファインディテールⅡと呼ばれるデ モザイキングと偽色低減処理を施す事でローパスフィルターレスを実現しています。

ただしM3においては、従来のローパスフィルターが2枚構成ではなく1枚構成なったものの、以前擦りガラスを使っています。

キヤノンはローパスフィルターは弊害よりメリットの方が大きいという見解の様ですが、残念ながらキヤノンは遅れていると言わざるを得ません。

9. 動画


動画については、15P(1秒当たり15枚の4K画像を撮影)ながら4K動画が撮れ、フルハイビジョンでも60P(1秒当たり15枚のFHV画像を撮影)で撮れるJ5が明らかに優れていると言えます。

ただしこれも撮像素子が小さいのと裏面照射という最新撮像素子を搭載する事で、画像信号の読み取りが早く行えるというメリットが効いています。

10. モニター


モニターは3機種とも、3.0型タッチパネル104万ドットの液晶を使っていますので、もしかしたら全て同じベンダーの物かもしれません。

なお3.0型というのは、モニターの大きさを表しており、対角線の長さが3インチ(76.2mm)である事を示しています。

余談ですが、だったらなぜ3インチと呼ばないかというと、日本では計量法でカタログや契約書等ではインチという単位を使ってはいけない事になっているからです。

なお、縦横比が3:2のAPS-Cサイズ(M3)やCXフォーマット(J5)はそのままの縦横比で画像を表示できますが、4/3サイズ(E-PL7)はより正方形に近い4:3のため、3:2のモニターに映すに当たっては上下をカットしています。


E-PL7は画像の上下を僅かにカットしてモニターに表示している

なお4:3(1:1.3)が3:2(1:1.5)に比べて無駄が多いかと言うと、一概にはそうも言い切れず、写真サイズでは1:1.4~1:1.2が一般的ですし、映画の標準サイズも1:1.3になっています。


11. AF


少しデジカメに詳しい方でしたら、AFの最近のトレンドは像面位相差AF+コントラストAFのハイブリッド方式だと思われるでしょう。

ところがドッコイ。

今最も進歩の度合いが著しいのが、コントラスト方式なのです

具体的にはDFD(Depth From Defocus)あるいは空間認識、空間被写体検出と呼ばれる、フォーカス中に2枚以上の画像を取り込んで空間周波数(早い話がコントラストの細かさ)の変化を求め、合焦までの駆動量を予測して合焦スピードを急速に上げてきているのです。

またハイブリッド方式の場合、AFモードを途中で切り替える事で余計な遅延が発生するため、下手なハイブリッドよりむしろコントラスト方式だけの方が早い可能性さえあるのです。

実際コントラスト方式のE-PL7を使ってみると、遅れなど全く感じさせません。

また像面位相差AFの場合、撮像素子内にAFセンサーを配置するため、画素欠損した部分を補完処理するため少なからず画像に影響します。

この辺の技術は長年ミラーレスを作り続けていたパナソニックやオリンパスの方が、明らかに後発のメーカーより進んでいると言えるかもしれません。

今後更にコントラストAF式を極めれば、動体補足も一眼レフを超えられるかもしれません。

なおコントラスト方式を採用するミラーレス機の場合、従来のデジタル一眼レフのAFレンズの様に、目標位置まで一気にレンズを動かして止まるのではなく、レンズを前後に高速で動かす動作が入りますので、従来と全く違うレンズの駆動機構が必要になります。

ですので、ミラーレス機にはミラーレス機に対応したレンズでなければ、AF性能を発揮できないと言えます。

ですのでここではE-PL7に軍配を上げたい所ですが、M3にも先代のM2よりAFスピードはかなり改善されましたし、J5はもともと撮像素子が小さい分AFは早い事から、3者引き分けにしておきたいと思います。

12. 瞳検出


瞳検出については、AFの一機能なのですが、この機能があれば本当に便利です。


余り知られていませんが、コントラストAFは一眼レフの位相差AFセンサーと違って、撮像素子面で行われる事から誤差が生じません。

またレンズが明るいほどボケやすいので、より正確にピント合わせが可能になります。

このため一眼レフより正確なピント合わせが可能になる分、瞳検出の価値がでてきます。

ニコンとキヤノンが、未だに瞳検出に対応していないのに、驚きです。

13. 手振れ補正


手振れ補正は、レンズ側で行うべきか、本体側で行うべきかは、もう過去の話です。

ミラーレス機においては、手振れ補正は本体側で行なうべきです。


本体内5軸手振れ補正

100歩譲っても、望遠系レンズに角度ブレ補正を付ける程度でしょう。

その理由は以下の通りです。

①従来のデジタル一眼レフの場合、手振れ補正効果をファインダーで確認するためには、レンズ側で手振れ補正を行うしかなかったが、ミラーレス一眼においては、いずれの場合においても、手振れ補正効果が確認できる。

②手振れの3要素である、角度ブレ(上下左右)、シフトブレ(上下左右前後)、回転ブレについてはすべて本体側で対応できるが、レンズ側では回転ブレに対応できない。

③レンズ内補正の場合、内部のレンズを移動させるため、光軸がずれて少なからず画質が低下する。


レンズ内手振れ補正の仕組み

④本体側に手振れ補正機構を設ける事で、本体の撮像素子に最適なブレ補正の制御システムが組み込める。

⑤レンズ全てに手振れ補正機構を設ける必要がないので、レンズを小型化でき、トータル的にはコストダウンになる。

なおレンズ側に手振れ補正を設けるメリットは、そのレンズに最適な制御システムが組み込めるぐらいでしょう。

ですが、レンズから本体にレンズ固有の情報を送る事で、そのメリットも薄れてしいます。

実際E-PL7のボディー内手振れ補正は、上下左右の角度ぶれに加え、光軸回転ぶれを含む3軸を補正しますが、M3とJ5のレンズは角度ブレにしか対応していません。

なお手振れ効果として、CIPA規格に準拠した指標が示されていますが、これは上下左右の角度ぶれにしか対応していません。

実際、撮影距離がレンズの焦点距離(フルサイズ換算)の20倍を超えると、上下左右の角度ぶれが最も支配的になるので合理性は十分あるのですが、これではマクロ撮影で発生するシフトブレやシャッターボタンを押した際に発生する回転ブレは考慮されていない事を忘れてはなりません。

という訳で、手振れ補正については、E-PL7が一番合理的だと判断できます。

14. Wi-Fi


ほんの数年目前でしたら、デジカメにWi-Fiなんて必要ないと言っていたでしょう。

データの取り込みは、メモリーカード経由で十分だと。

ですが、ほんの数枚の写真をSNSに投稿するために、デジカメのスロットルからメモリーカードを抜き出し、それを携帯端末に挿入し、転送して、また抜いて、またデジカメに挿入するのは、さすがに面倒です。


Wi-Fi機能があれば無線で他の機器と接続できる

更にiPhoneに至っては、メモリースロットルすらありません。

という訳で、3機種全てがWi-Fi機能を搭載しています。

15. NFC


説明は不要かもしれませんが、NFCとは近距離無線通信技術の事です。


この機能があれば、以下の様にWi-Fiと同じ様な事ができるのですが、NFCを搭載しているM3とJ5はWi-Fiの初期設定もしくは携帯端末にインストールされた専用アプリの起動にしか使っていない様です。

おまけにNFCが使えるのはアンドロイド端末のみです。

一方NFCを搭載していないE-PL7はカメラに表示されるQRコードで初期設定を行う様になっています。


E-PL7はQRコードで、スマートフォンと簡単接続

という訳で、NFCは無いものの、これはどうみてもE-PL7が一番合理的でしょう。

16. 水準器


水準器も今は必須と言えるでしょう。

水平が傾いている写真は結構気になるものです。

なお今では手振れ補正の撮像素子の回転機構を利用して、水平を自動修正してくれる機種まで存在します。

E-PL7は回転の手振れ補正機構を搭載していますので、いつか自動修正に対応してくれるかもしれません。

なぜかJ5のみまだ搭載されていません。

17. 電池寿命


電池は予備を1個持って歩くだけの事ですので差ほど心配する必要は無いとは言え、1個しか用意しない方には切実な問題かもしれません。

となると、またもE-PL7が優位になります。

18. ここまでのまとめ


さて、忘れない内にここまでをおさらいをしておきましょう。

まずM3とE-PL7を比べると、E-PL7の方がM3より撮像素子が小さいというアドバンテージがあるとは言え、ストロボ内蔵以外は全てM3と同じかE-PL7の方が優れているという結果になります。

また次にE-PL7とJ5を比べてみると、J5の方がシャッター速度、連写速度、動画撮影において優れているという結果になります。


操作性


それでは次に操作性を見てみましょう。

EOS M3


M3はモードダイヤルと2つのロータリーダイヤル、それに独立した露出補正ダイヤルを備えています。


これ自体は優れているのですが、いかんせん露出補正ボタンはとてつもなく固くて回すのをためらう程の重さです。

露出補正ダイヤルが付け出して間もないので、もしかしたらどれくらいの重さにすれば良いのかまだ適正値が分かっていないのかもしれません。

おまけにシャッターボタンの外周に付いてロータリーダイヤルは、左右の回転方向で重さが事なり、おまけに左回りにすると稀に回転が非常に重くなる事があります。

分解してみないとわかりませんが、この原因は恐らくクリック感用のバネが片持ちでダイヤルの溝に当たる様になっており、回転方向によってはダイヤルの溝に食い込む様になってしまうのでしょう。

また写真では分かり難いのですが、モニターのヒンジが上から見えるのも、かなり安っぽく感じます。

なお写真では薄いレンズが付いていますが、これは22mmの単焦点レンズで、標準のズームレンズは分厚いのでご注意願います。

OLYMPUS PEN Lite E-PL7


E-PL7はモードダイヤルとロータリーダイヤルが1つしかりません。


上位モデルのE-P5は2ダイヤルを搭載していますので、この辺でクラス分けを行っているのでしょうが、必要な物は下位モデルでも搭載するべきです。

なお本機のみ金属カバーのため、質感は優れています。

NIKON 1 J1


J1は小さいながらも2つのロータリーダイヤルを搭載しています。


また電源スイッチもレバー式で好感が持てます。

またモニターが薄いのも好印象です。


レンズ


それでは次にレンズです。

3モデルと似た様な焦点距離と絞り値なのですが、大きさはかなり異なります。




サイズは撮像素子の大きさに比例するので、キヤノン>オリンパス>ニコンの順番なのですが、オリンパスのレンズが小さいのが光っています。

なぜこんなにも異なるのかについては、二つ理由がありますので、以下の仕様書を見ながらご説明したいと思います。

# モデル CANON
EF-M15-45mm
F3.5-6.3
IS STM
OLYNPUS
M.ZUIKO
DIGITAL ED 14-42mm
F3.5-5.6 EZ
1 NIKKOR
VR 10-30mm
f/3.5-5.6
PD-ZOOM
発売日 2015/10 2014/2 2014/4
1 焦点距離
(フルサイズ換算)
15-45mm
(24-72mm)
ED 14-42mm
(28-84mm)
10-30mm
(27-81mm)
2 絞り F3.5-6.3 F3.5-5.6 F3.5-5.6
3 サイズ Ø60.9 × 44.5 mm Ø60.6×22.5mm
(沈胴式)
Ø58mm×28mm
(沈胴式)
4 重さ 130g 93g 85g
5 手振れ補正 あり なし あり
(4.0段)
6 絞り羽根枚数 7枚 5枚 7枚
7 最短撮影距離 0.25m 0.2m (広角)
0.25m(望遠)
0.2m(ズーム全域)
8 その他 3枚の非球面レンズ
ステッピングモーター
フルタイムマニュアル
自動開閉レンズキャップ
(オプション)
EDレンズ
非球面レンズ
高屈折率レンズ
ステッピングモータ
電動レンズキャップ


1. 焦点距離


いずれも標準となるレンズは、フルサイズ換算で広角の28mm前後から望遠の80mm前後の3倍ズームになっています。

2. 絞り


驚くことに絞りもほぼ同一で、F3.5-5.6となっており、キヤノンだけが望遠でF6.3になっています。

3. サイズ


先程見て頂いた様に、キヤノンのレンズと比べてオリンパスとニコンはかなり全長が短くなっています。

この理由は、この二つのレンズは沈胴式の鏡胴となっているからです。

実際ニコンもオリンパスも沈胴式の前は、それなりの全長でした。




オリンパスのED 14-42mm F3.5-5.6 EZ(左)と14-42mm F3.5-5.6 II R(右)

ソニーのAPS-Cサイズの標準ズームレンズ(16-50mm)も沈胴式ですので、キヤノンのレンズは遅れていると言わざるを得ません。

4. 重さ


重さはレンズの要素が一番多きいので、前述の撮像素子の大きさから考えると、妥当な順番だといえます。


ただしそれを考慮しても、ニコンのレンズは重過ぎる気もしますが、その理由は次になります。

5. 手振れ補正


本体でお伝えした通りで、キヤノンとニコンの手振れ補正機構はレンズ側に入っています。


これでなぜオリンパスのレンズが一番コンパクトで、ニコンと差ほど重さが変わらない理由が分かって頂けたのではないでしょうか。

オリンパスのレンズは、沈胴式を採用した事と、更には手振れ補正機構を搭載しないで済んだ事により、最もコンパクトなレンズにする事ができたという訳です。

6. 絞り羽枚数


絞り羽の枚数は多い方が、絞りを絞ってもボケが丸くなって綺麗なのですが、このクラスでは差ほど重要ではないかもしれません。

実際7枚羽は50mmのF1.4クラスと同じ枚数ですので、むしろオリンパスの5枚の方が潔さを感じます。


7. 最短撮影距離


最短撮影距離も当然短い方が良いのですが、撮像素子が小さい方が近づけるのは当然なので、妥当な性能とも言えます。


8. その他


その他としては、キヤノンとニコンは非常に高価な非球面レンズを使っていますが、恐らくこれはプラスチック製のレンズなのでしょう。

とは言えニコンの場合、更にコストの掛かるEDレンズ、高屈折率レンズ、ステッピングモーター、電動レンズキャップまで投入していますので、かなり気合が入っているのが見て取れます。

特にこのクラスのデジカメですと、レンズキャップを常にレンズに付けて持ち運ぶ方が多いことを考えると、この電動キャップはヒットかもしれません。


9. MTF


MTFとはレンズの鮮鋭度(くっきりさ)を計る指標です。

この値が大きいほど、良いレンズという事になります。

下の3本のMTFチャートを比較して、さすがキヤノンと一瞬思ったのですが、違いました。


キヤノン


オリンパス



ニコン

比較するには、当然同じチャートのMTF同士を比較しなければならないのですが、オリンパスとニコンは20本/mmと60本/mmのチャートを使っているのに、キヤノンだけ10本/mmと30本/mmのチャートを使っていました。

ですので、とりあえず同じ条件のオリンパスとニコンを比較すると、絞り開放においてはニコンの方が僅かに優れているものの、周辺部ではオリンパスの方が良い結果になっています。

理論的には撮像素子の小さい(レンズの小さい)ニコンの方が有利なはずですので、ここでもオリンパスが検討しいていると言えます。

なおキヤノンの20本/mmのMTFが、10本/mmと30本/mmの中間にあるとして比べると、僅かにオリンパスに劣る感じですので、撮像素子の大きさを考慮すると妥当な結果と言えそうです。

順番を付けると以下の様になります。

キヤノン<オリンパス<ニコン


10. ボケ


さて今まではニコンが多方面で優れているという結果が出ていましたが、何度も述べました様に、これは撮像素子が小さいからです。

では撮像素子が小さいが故の最大の短所は何かと言いますと、ボケ難いという事です。

例えばポートレート写真を撮った場合、背景がボケてくれた方が被写体が浮かび上がって、強調されます。

ですが撮像素子が小さいと、その効果を出し難いのです。

ではどのくらいボケ難いかを数値で示すと、以下の様になります。



各撮像素子間のボケ量の違い

これが何を表しているかと言えば、ニコンのCXサイズのデジカメとキヤノンのAPS-Cサイズのデジカメを比べると、1.5段分ボケ量が異なるのです。

例えば、ニコンのレンズでF5.6で撮ったボケと同じ大きさのボケをキヤノンの同じ画角のレンズで撮るとしたら、1.5段分も絞ったF9.5で済むのです。

逆にキヤノンのレンズでF5.6で撮ったボケと同じ大きさのボケをニコンの同じ画角のレンズで撮るとしたら、1.5段分明るいF3.5で撮る必要があるのです。

下の表は各レンズを開放で撮ったボケが、同じ画角のフルサイズのレンズで撮った場合に同じボケになる絞り値を表しています。

# レンズ CANON
EF-M
15-45mm
F3.5-6.3
IS STM
OLYNPUS
M.ZUIKO
DIGITAL ED
14-42mm
F3.5-5.6 EZ
NIKON
1 NIKKOR
VR 10-30mm
f/3.5-5.6
PD-ZOOM
1 焦点距離
(フルサイズ換算)
15-45mm
(24-72mm)
ED 14-42mm
(28-84mm)
10-30mm
(27-81mm)
2 同じボケになる
フルサイズの絞り値
F5.7-10.2
(AV5-AV6.7)
F7-11.3
(AV5.6-AV7.0)
F9.5-15.5
(AV6.5-AV7.9)

すなわち、オリンパスの14mm F3.5で撮ったボケは、フルサイズの28mm F7で撮ったボケと同じ大きさという訳です。

フルサイズの使用経験が無い方には分かり難いかもしれませんが、28mm F7というのはよほど近づいて撮影しない限り殆どボケないと言って良いでしょう。

これを言葉で表すと以下の様になります。

一番ボケにくいのはニコンで、オリンパスと比べて絞りで0.9段分ボケにくい。

一番ボケ易いのはキヤノンは、オリンパスより絞りで0.6段分ボケ易い。


ですのでニコンはキヤノンより、1.5段分ボケ易いという事になります。

ちなみにニコンJ5において、18.5mm f1.8のレンズを使ったボケに関するキャンペーンを行っています。


しかしながらこの18.5mm f1.8(AV1.7)のレンズの画角とボケ量を、フルサイズに換算すると50mm F4.9(AV4.6)程度になってしまいます。

  
さらにJ5には、NIKKOR 32mm F1.2(AV0.5)という更に明るくて高価なレンズがあるのですが、これもフルサイズに換算すると86mm F3.2(AV3.4)と並みのレンズになってしまいます。

撮像素子が小さくなればなるほど、ぼかすのが難しくなると共に、もしボカス写真がメインでしたら、撮像素子が大きなデジカメを購入した方がトータルのコストは安くなるかもしれないという事です。

交換レンズの本数


現在の交換レンズの数は、M3が5本、オリンパスが19本(+コンバータ4本)、J5が10本となっています。

キヤノンは本数が少ない上に、いずれもおもちゃ並みのレンズばかりです。

恐らくマウントアダプター使えば、豊富なFEレンズを使えると言うのでしょうが、小型のミラーレス気に大きなFEレンズは邪魔ですし無駄が多過ぎます。

また余り知らていませんが、ミラーレス機の特徴でもあるコントラストAFは、一度合焦を通り越してまた戻るという動作が必要なため、専用のレンズでなければ100%その性能を発揮できません。

キヤノンのやる気の無さを感じます。


まとめ


それではまとめです。

M3については、正直何も特徴が無いというのが特徴でしょうか。

今までのモデルより確かに使い易くはなったもの、他社のモデルと比べて優位に立つものが全くありません。

おまけに専用のレンズもたったの4本しかありませんので、選ぶ意味が見出せません。

恐らく高いフルサイズ一眼レフ用のEFレンズや、安いAPS-Cサイズ一眼レフ用のEF-Sを使わせ用というのですが、それでは間違いなくAF性能も劣るし、折角のミラーレスでありながらレンズが不釣合いに大きくなります。

購入する意味が見出せません。

E-PL7については、さすがに2009年から本腰を入れてミラーレス機を作り続けている事もあり、完成度は高いと言えます。

レンズも高性能のPROシリーズが5本、明るい単焦点のプレミアムシリーズが6本、一般用が8本の計19本が揃っていますので、システムとしても十分楽しめます。

生憎ストロボが内蔵ではないのとコントロールダイヤルが1個しかないので不満ですが、下開きのモニターに好感が持てます。

J5については、撮像素子が小さい事を最大限活用して、小型軽量で、高速シャッタースピード、高速連写、4K動画に対応している点は高く評価できます。

また交換レンズも既に10本あり、今後も少しずつ拡張していくと予想されます。

という訳で、特にボケにこだわらないで、小型のデジカメが希望ならばJ5がお勧めと言えます。

またもう少しお洒落に撮りたいというのでしたら、E-PL7がお勧めになります。

M3については、どうしてもキヤノンでなければ嫌だという方以外には積極的にはお勧めできない内容です。

   


最後に



今回本書をまとめて気が付いた事があります。

それはそれぞれの機種において、各メーカーにおけるミラーレス機に関する遠慮深謀が見え隠れしているという事です。

先ずキヤノンにおいては、現在の売れ筋はEOS KISSをはじめとするAPS-Cサイズの一眼レフ群です。


キヤノンの売れ筋であるAPS-Cサイズの一眼レフ群(EOS 6Dを除く)

ステッパーだ医療機だといっても、事務機と並んでキヤノンの屋台骨を支えているカメラ事業において、この分野を脅かす事はできません。

ですので、キヤノンとしてはそのマーケットを侵食する様なミラーレス機を積極的に開発し難い環境があるのです。

恐らくですが、M3の開発者もキヤノンの主流ではないデジカメを設計していて全く楽しくはないのではないでしょうか?

そんな開発チームの悲哀とモチベーションの低さが、M3のあちらこちらに散見できます。

その点ニコンは良く考えています。

何故ならば、J5のCXフォーマットは自社の一眼レフ群と一切競合していないのです。

ですので、何の心配もなく最新技術を投入できるのです。

当初はなぜニコンはこんなに小さな撮像素子を使ったミラーレス機を投入したのかと訝る向きもありましが、キヤノンのM3を見るとニコンは実に良く考えてこのマーケットに登壇した事が分かります。

E-PL7については、PENシリーズの中核ではあるのですが、その上のPシリーズとのクラス分けのため、ストロボ内蔵とコントロールダイヤルの2個搭載が妨げられている様です。

しかしながら今後は、必要な機能は中核機にもどんどん取り入れてほしものです。

キヤノンもそうですが、自社の製品を脅かす製品を自社が作らなければ、結局は他社によって駆逐されるのです。

恐らくこの数年のうちにデジタル一眼レフの急速に落ちていくのは間違いないでしょう。

これから数年が、キヤノンとニコンの正念場になるのを、この3台を見て痛感した次第です。

本書がミラーレス一眼選びの一助になれば幸いです。



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