Nikon初のフルサイズミラーレス一眼を大胆予測

30, July 2017:release
25, Mar. 2018: upadate


はじめに


2017年にニコンが100周年を迎えた事もあり、ニコン初のフルサイズミラーレス一眼の噂が、喧(かまび)すしくなってきました。


ニコン100周年記念ミニチュアカメラ ニコンF

何しろフルサイズミラーレスで先行したSONYが、小型軽量を武器にニコンやキヤノンの一眼レフの牙城を侵食しているのですから。


フルサイズミラーレス市場を席巻しつつあるSONYのα7軍団

中には古いニッコールレンズをアダプターを付けてSONYのミラーレス機に付けて使われたら、ニコンとしても面白くはないでしょう。


ニッコールレンズを装着したSONY α7R

おまけに昨年春(2017/5)には、最高20コマ/秒で連続撮影が可能なプロ向けミラーレス一眼のα9まで発売されては、さすがにこれ以上黙ってはいられないでしょう。


また多くのニコンファンも、Nikonのロゴの付いたミラーレス一眼の登場を待ち望んでいるのは間違いありません。

となると、この状況を打破するために、ニコンがどんなフルサイズミラーレス一眼を出すか、興味は尽きない所です。

そんな貴方に、いち早く本書独自のニコン初となるフルサイズミラーレス一眼の予想をお伝えしたいと思います。

過去α99 IIとα9の予想では、一勝一敗の成績でしたが、今回は当たるかどうか、乞うご期待です。

なお本書の最後に、ちょっとしたサプライズを用意しておりますので、是非楽しみにしておいて下さい。


基本コンセプト


新製品を開発(予想)するに当たって、一番肝心なのは製品の基本コンセプトです。

これさえ大きく外さなければ、新製品の予想など簡単なものです。

さて、ニコン初のフルサイズ対応ミラーレス一眼となれば、当然ながらターゲットはある程度の上級者向けなのは間違いないでしょう。

かと言って、初めてのフルサイズミラーレス一眼で、いきなりプロ仕様を目指すとも思えません。

特にニコンには、プロ仕様を含めてフルサイズ一眼レフが揃っているのですから、販売面から考えればそれらと直接バッティングするのも避けたい所です。


ニコンのフルサイズ一眼レフ

一方、ニコンの現在の経営状況を考えると、台数より利益優先の高級機という考えがあるかもしれませんが、ここはやはりある程度数が狙える汎用機と考えるのが妥当でしょう。

またミラーレス機は今後の主戦場になる可能性があるため、どうしても失敗は許されません。

となると、ニコン初となるフルサイズミラーレス一眼の基本コンセプトは以下でいかがでしょうか。

Nikon初フルサイズミラーレスの基本コンセプト

従来の一眼レフとは直接バッティングしない路線で、過去の資産を徹底的に活用して、上級者向けの小型軽量を目指した汎用性とプレミアム性の高い、ニコンらしいフルサイズミラーレス一眼

ではこのコンセプトに沿ったカメラとは、どんなカメラになるのでしょうか?

という訳で、最も重要なレンズマウントの話から進めたいと思います。


新マウントの可能性

2017/3/3:追記


前述の基本コンセプトに則(のっと)り、過去の資産を活用し、尚且つ開発コストを抑えるとなると、従来のFマウントレンズを踏襲するのは間違いないでしょう。

特にニコンの場合、AFになってもFマウントを死守したくらいですので、Fマウントに対する思い入れは相当のものがあります。

ところが最近巷(ちまた)では、ニコンのフルサイズミラーレス専用にZマウントなる新しいマウントが計画されていると噂されています。

本書では、それはあくまでも保険として特許出願されているだけで、余程の事がない限りそのマウントは使われる事はないと見ています。

その理由は以下の通りです。

1. ニコンユーザーはFマウントレンズを使い続ける


もしニコンがZマウントなる新レンズをミラーレス一眼用に投入したとしても、恐らく大多数のニコンユーザーはマウントアダプターを介して従来のFマウントレンズを使い続けるのは間違いないでしょう。

何故ならばニコンユーザーは既に必要なレンズを所有しており、下記する理由によりわざわざZマウント専用レンズに変更するメリットが全くないからです。

ならば、初めからFマウントレンズだけを使える様にした方が、誰がどう考えても余程合理的だからです。

2. ミラーレス専用レンズを新たに開発するにはコストも時間も掛かる


フルサイズミラーレス一眼で先行するソニーにおいては、α7発売(2013/11)から大三元と呼ばれるF2.8の標準ズーム3本が揃うまでそれから4年ほどを要しており、ニコンが自社のユーザーをそこまで待たせる余裕はありません。

また過去一眼レフ市場で第三勢力(市場シェア数%)だったコニカミノルタの資産を引き継いだソニーでしたら、従来のAマウントレンズの開発を一時停めて、Eマウントレンズの開発に注力を注ぐ事も可能でした。

ところがキヤノンと共に一眼レフ市場を牽引してきたニコンが、同じ様にFマウントレンズの開発を凍結すればユーザーの反発を受ける事は必至です。

このため、(Fマウントレンズの開発と共に)ミラーレス専用レンズをFマウントレンズ並みに揃える事は殆ど不可能と見るべきでしょう。

3. ミラーレスにしても、レンズは小さくならない


またミラーレス専用のレンズにすれば、レンズ自体も小さくなると思われるかもしれませんが、それは大きな間違いです。

実際には期待したほど小さくならない事は、ソニーのEマウントレンズが実証しています。


24-70mm/f2.8レンズ比較(左からニコン、ソニー、キヤノン)

上の写真を見ると、ニコンのレンズが断トツに大きい様に見えますが、レンズ単体で見るとソニーのミラーレス用レンズと大して変わりません。

そしてレンズ単体で見れば、キヤノンのEFレンズが最も小さいのです。

これでも敢えてミラーレス専用レンズを開発する必要性があると言えるでしょうか?

4. フランジバックを短くすると、周辺光量が低下する


ところで、フランジバックを短くすると、レンズ設計が楽になると思われていないでしょうか?

これも9割方、間違いです。

楽になるのは、広角レンズだけと思って良いほどです。

その一方で、フランジバックを短くすればするほど、周辺光量がどんどん低下するという弊害が発生するのです。


オールドレンズをデジカメに使うと周辺光量低下が発生する

ご存じの通り撮像素子の表面は光沢のあるガラスですので、フィルムの乳剤面に比べて斜め横からの光は反射し易くなり、受光部の内側に光が届き難くなるのです。


撮像素子表面は、光が反射し易い

ですので、撮像素子に当たる光は、極力垂直に近くなるのが理想になります。

下の図は多少誇張して描いていますが、フランジバックを小さくすると、撮像素子周辺に集光する光が横から当たり、撮像素子表面で反射し易くなるのが分かって頂けると思います。


これを防止するために、撮像素素の前にマイクロレンズを設けて、斜め横からの光も受光部に取り込める様にしているのです。


受光素子の前に設けられたマイクロレンズ

ですがそれよりも、元からより垂直な光が撮像素子に当たる様にした方が合理的なのは間違いありません。

5. ミラーレス専用レンズにはフランジバックを内蔵した物がある


最後に、上記3~4に関連する興味深い事実をお知らせしましょう。

下はソニーのミラーレス一眼用レンズ、FE 50mm F1.8です。


そして下はニコンの一眼レフ用レンズ、AF-S 50mm F1.8Gです。


同じフルサイズの50mm F1.8レンズですので、レンズ構成が似ているのはともかくとして、ソニーの50mm F1.8レンズの後ろ側に怪しいスペース、すなわちフランジバック分のスペースがあるのに気が付いて頂けましたでしょうか?

すなわちSONYのミラーレス専用レンズには、フランジ分のスペースを内蔵している物さえあるのです。

このためミラーレス一眼用レンズでありながら、外観は一眼レフ用より若干大きくなり、フランジバックが長くなる事で撮像素子への入射角も改善できる事になります。

おまけに過去の光学系が流用できるので、開発費を抑える事も可能です。

どのミラーレス用レンズもこの様な構成になっている訳ではありませんが、ゼロではないのは間違いありません。

この様な事を知って、敢えてミラーレス専用のレンズに買い換えますか?

そして(例え一部だとしても)ニコンがそんな事までして、ミラーレス専用レンズを開発するでしょうか?


6. バック・フォーカル・レングスを使える


Fマウントのままでミラーレス化すれば、当然ながらフランジバック分の無駄なスペースが生じてしまいます。


現行のフランジバックのままでミラーレス化すると無駄なスペースが生じる

ですが、それを有効活用する方法があるのです。

それがバック・フォーカル・レングス(B.F.L)です。


昔々、コーワ SETというカメラがあったのをご存じでしょうか?

一眼レフでありながらレンズシャッターを搭載しており、フラッシュが1/500秒でも同調するという、非常にユニークなカメラでした。

このカメラはレンズの付け根にシャッターダイヤルと絞り環があった事から、レンズ後端がマウント面から飛び出た少々変わった形状になっていました。


レンズ後端がマウント面から飛び出たコーワSETのレンズ

何が言いたいかと言えば、マウント面よりレンズ後端を延ばしてやれば、このフランジバック分のスペースを有効活用できるという事です。

特に広角レンズの場合、フランジバックが短いほど設計が有利になります。

既に生産中止になっていますが、ニコンの魚眼レンズにおいては、レンズ後端がマウント面より飛び出て、ミラーアップしないと使えない魚眼レンズもありました。


マウントの後にまでレンズが伸びたNikkor 10mm F5.6 Fisheye OP と専用ファインダー

ミラーレスになれば、この様な広角系レンズが復活するかもしれません。

ただしこの場合、前述しました周辺光量の低下が懸念されますので、ニコンがそこまでするかどうかは不明ですが、可能性はゼロではありません。


ニコン初のフルサイズミラーレス一眼


レンズマウントは従来のFマウントを踏襲するとして、それではいよいよカメラ本体の話です。

従来の一眼レフとは直接バッティングしない路線で、過去の資産を徹底的に活用して、上級者向けの小型軽量を目指した汎用性とプレミアム性の高い、ニコンらしいフルサイズ一眼と言えば、既に似た様なモデルが存在しているのをご存じでしょうか。

それが、ニコンの一眼レフの中で異端児とも言えるNikon Dfでしょう。


ニコン一眼レフの中で異色の存在Nikon Df

これですと、うまい具合に発売が2013年11月ですので、そろそろモデルチェンジの時期です。

本来ならこれで打ち切りになる異端児が、ミラーレスになって再登場するという訳です。

ではNikon Dfとはどんなモデルなのか、ご存じない方のために簡単にご説明しておきたいと思います。


Nikon Df


今更述べる必要はないかもしれませんが、Nikon Dfはニコンの一眼レフ群の中からは完全に独立した存在で、一般的なエルゴノミックデザインから一転して、従来のアナログ的な操作性を復活させたモデルです。


ダイヤル操作を採用したNikon Df

ダイヤル式の操作で、尚且つ当時のフラッグシップ機であるNikon D4と同等の画質を持ったデジタル一眼レフカメラというのが本機の売りでした。


一世代前のフラグッシプ機であるNikon D4

おまけに本モデルだけ、露出計連動レバーの跳ね上げ機構を搭載し、往年のカニ爪付きの非Ai方式レンズの装着を可能にしているのです。


Nikon Dfには初期のニッコールレンズが装着可能

そしてもう一つの特徴は、このモデルだけ動画撮影機能を排除して、完全なスチールカメラにしている事です。

このモデルがどの程度ニコンの売り上げに貢献したのかは不明ですが、少なくともこのタイプのモデルの需要はそこそこあるのははっきりした言えるでしょう。

とは言え、残念ながら爆発的ヒットとまではいきませんでした。

その理由をまとめると、以下の様になります。

Nikon Dfの問題点
ある程度は覚悟していたものの、他モデルと操作性が異なる
旧モデルの流用でAF性能が劣る
シャッター速度が1/4000までしかない。
垂直方向に付いた前ダイヤルが使い辛い
各ダイヤルのロックが邪魔
露出補正ダイヤルの位置が左肩で使い難い
大きくて、厚みがあり過ぎる。

細かい問題もありますが、やはり最大の問題はその大きさ、特にその厚みでしょう

 
Dfのトップビュー(2013年11月発売)

上の写真をご覧頂きます様に、折角ノスタルジックなデザインを踏襲しながら、この分厚い筐体には幻滅させられます。


Dfと同じデザインテイストのニコンFM

同じデザインテイストのニコンFMと比べると、その差は歴然です。

この理由は、開発コストを抑えるため、母体となったNikon D600の主要コンポーネントをそのまま流用するしかなかったためなのは間違いないでしょう。


Dfの母体となったD600(2012年9月発売)のトップビュ

またたとえコストの縛りが無かったとしても、一眼レフの構成のまま数ミリでもスリムにするのは至難の技だったかもしれません。

流用

さていつもの通り脱線です。

このDfの様に中身は他モデルを流用して、その外装を変えて付加価値を付けるのは、ニコンのお家芸です。

一昔前ですが、Nikonos RSというオートフォーカスの水中カメラがあったのですが、この中身はNikon F601そのままでした。


ニコノスRS(1992年6月発売)とニコンF601(1990年9月発売)

また最近では、やはり水中カメラのNikon 1 AW1の中身はNikon 1 J3でした。


Nikon 1 AW1(2013年10月発売)とNikon 1 J3( 2013年2月発売)

いずれも流用したモデルより、長く生産された事が興味深い所です。


話は戻って、この厚みとその他の細々した問題を解決すれば、ニコンのフルサイズミラーレス一眼が、昔懐かしいNikon Fの様に大ヒットする可能性は十分あります。


一眼レフの名機とも言えるニコンF(後期型)

実際上の様なデジカメがあれば、試しに買ってみようかと思いませんか?


ミラーレスNikon Dfの厚み


ではそのNikon Dfをミラーレスにしたら、どこまでスリムになるのでしょうか。

すると、ここまでスリムにできます。


α7のトップビュー

上は(Nikonのロゴとアクセントカラーを合成していますが)ソニーのミラーレス一眼であるα7のボディーですが、ミラーボックスと光学プリズムを省いたミラーレスにすれば、ここまで筐体をスリムにできるのです。

と言うと、どなたもそれはミラーレス専用レンズを新たに作った場合だろうと思われる事でしょう。

ところがそうでもないのです。


上の写真は先ほどお見せしたα7にマウントアダプターを介してニコンレンズを装着した所ですが、これをご覧の様にレンズマウント部を20mmほど伸ばしてやれば、筐体はスリムのまま、従来のFマウントレンズをそのまま装着できるのです。

ところで上の写真を見て、一つ奇妙な事に気が付いて頂けましたでしょうか。

α7のペンタ部手前が、内側にへこんでいる事を。

通常の一眼レフでしたら、フィルム時代からレンズマウント部分にはエプロン部があり、ペンタ部の前部から続いているのです。


一眼レフにはレンズマウント周囲にエプロン部が存在した

ですのでエプロン部を設ければ、その20mmの出っ張りもかなりスマートに解消できる筈です。

ちなみにシグマのミラーレス機は、既にマウントアダプターを本体と一体化して、従来の一眼レフ用レンズが装着できる様にしています。


マウントアダプターを本体と一体化したシグマのミラーレス一眼sdクアトロ

流石にこのままでは少々不格好ですが、エプロン部のデザインを洗練させれば、ニコンFの形状に近付ける事もあながち不可能ではありません。

言っておきますが、ニコンFもミラーボックスのスペースを確保しながら、あのスリムさを達成しているのですから。


ファインダーを外したニコンFのトップビュー

ただし問題は、撮像素子の背面にある基板と、背面の液晶モニターです。

下のイラストをご覧の様に、デジカメの場合、撮像素子の裏側にかなりのスペース(赤丸部分)を必要としているのです。


一眼レフとミラーレス機の厚みの違い

ですから、フランジバックを確保したまま筐体を薄くするには、撮像素子の裏にある基板と背面の液晶モニターをどこまで薄くできるかに掛かっています。

これにDfのアナログダイヤルを装着すれば、かなり魅力的な筐体になるのではないでしょうか?

と言う訳で、本書ではニコン初のミラーレス一眼を、(勝手ながら)今後Nikon Df IIと呼ぶ事にします。


操作系


そのDf IIの操作系の特徴は、当然ながらダイヤル操作でしょう。

ご存じかもしれませんが、Df IIと同じミラーレス一眼でありながら、アナログのダイヤルを搭載して成功している例があるのです。

それが下にある、富士フィルムのX-Tシリーズ(APS-Cサイズ)です。


ダイヤル操作を踏襲した富士フォルムのX-T2

2世代目に移行したX-T2のトップビューを見て頂ければ、ダイヤルの多さに気付いて頂ける事でしょう。

そして、これはかなり完成されたスタイルではないでしょうか。

右肩に露出補正ダイアルがあり、ペンタ部の右にシャッターダイヤル、左肩にISO感度ダイヤルは、アナログ系の操作性から見てもほぼスタンダードと言えそうです。

ついでに言っておきますと、上の写真のレンズには搭載されていませんが、Xマウントのレンズには絞り環付きの物もある念の入りようです。

またこれを裏から見ると以下の様になっており、ISO感度ダイヤルの下にはドライブモードダイヤル、シャッタースピードダイヤルの下には測光モードダイヤルが付いているのです。


X-T2の背面上部

この配置で次期Dfの軍幹部を設計すれば、よもや市場から不満の声が上がってくる事はないでしょう。




ニコンのダイヤル配置


ただし、そんな事をすれば、富士フィルムの真似でニコンらしくないと言われるかもしれません。

ですが、そんな事は全くありません。

実はこの配列(左から露出補正、シャッタースピード、ISO感度)は、既にニコンのフィルム一眼レフで採用されているのです。

それが下のニコンF4です。


30年前のニコンF4のダイヤル配置

いかがでしょう。正に同じ配置ではないでしょうか。

念のためにエプロン部の右側から見ていくと、シャッターボタン周囲のドライブモードダイヤル、次に露出補正ダイヤルとその根元のモードダイヤル、そしてペンタ部右にシャッターダイヤル、そして左肩にISO感度ダイヤルが、見事に配置されています。


ニコンF4の背面

今から30年程前の1988年に、このダイヤル配置が採用されていたのです。

こんなスタイルのミラーレス一眼がほしいと思われませんか?


画素数


デザイン関係の話が長引いてしまいましたので、それでは他の仕様についても見てきましょう。

次に重要なのは画素数です。

これもほぼ確定でしょう。

基本コンセプトにある汎用性とプレミアム性の高いモデルとなれば、やはりニコンD5に使われた2082万画素の撮像素子を使うのは間違いないでしょう。


D5と同じ画像となれば、それだけでプレミアム性が高まりますし、採用モデルか増える分だけ撮像素子も安くなります。

と言いたい所ですが、それは有り得ません。

なぜならば、D5の撮像素子には像面位相差センサーが搭載されていないからです。


撮像素子に埋め込まれた像面位相差センサー

ご存じの様にミラーレス機となると、コントラストAFだけではスピードに限界がありますので、どうしても像面位相差センサーが搭載された撮像素子を使う必要があります。

となるといつもの通り、SONY製の撮像素子を使わざるを得ません。

SONY製の撮像素子となると、高感度の1200万画素、スタンダードの2400万画素、高画素の4200万画素とあります。

種類 搭載機
1,200万画素 α7S、α7SII
2,400万画素 α99、α7、α7II、α9
3,600万画素 α7R
4,200万画素 α7RII、α7RIII、α99 II

汎用機となると2400万画素が妥当と言えそうですが、ここでも待ったが掛かります。

この2400万画素の撮像素子は、初期モデルのα7でも使われている素子で、これですとかなりプレミアム感が劣ります。

かと言って、α9の新しい撮像素子も高速対応ですので、少々カテゴリーが異なります。

このためここでは、裏面照射型の4200万画素の撮像素子を選択したいと思います。


そうすれば、SONYの高画質対応機であるα7R IIIとも真っ向勝負が可能です。


とにかくニコン初のミラーレスとなったら、直接のライバルとなるα7R IIIより下であってはいけません。

ただし、(大きな声ではいえませんが)本書としてはポートレートに有利なローパスフィルター付きの2400万画素が希望です。


ISO感度


撮像素子が決まれば、必然的にISO感度も決まります。

常用ISO感度が100-25600で、拡張が50-102400になります。

それをライバル機と比べると、以下の通りです。


ニコンD5の最大ISO感度3,280,000が目立ちますが、102,400でもまずまずの所ではないでしょうか。

なお最近Nikon D5やD500(最大ISO感度1,640,000)において、闇夜に強いイメージを打ち出しているニコンの事なので、もしかしたら拡張ISO感度を2倍の204,800に引き上げてくるかもしれません。

そして忘れてはならないのが、低域のISO感度です。

既にD810やD850においては、低域の標準ISO感度が64で、拡張のISO感度は32になっています。

これを更に延ばして、低域の標準ISO感度が50で、拡張のISO感度は25にするのはいかがでしょうか。



そうすれば、真夏の屋外でもNDフィルターを使う事なく、絞り開放で撮れます。

難しいでしょうが、期待を込めて書いておきます。


AF性能


デジカメにとっての関心事の一つははAF性能なのですが、これまた撮像素子に組み込まれた像面位相差センサーによってほぼ性能は決まってしまいます。

ですので、α7R IIIと同様に像面位相差は399点になるのは間違いありません。


SONY α7RIIのAFセンサー配置

これによりニコン初となる、瞳AFを搭載するのは間違いないでしょう。


コンティニュアスAFにおいても働く瞳AF

ちなみにα7R IIにおいては、SONYでファストハイブリッドAFと呼ぶ、全画面の45%をカバーする399点の像面位相差AFと、更に全画面の64%をカバーする25点のコントラスト検出方式AFを搭載しています。

コントラスト検出方式AFの場合、レンズを短時間に前後に動かす必要があり、それに対応していないニコンのレンズでは、コントラスト検出AFは積極的に使用しないかもしれません。


背面モニター


Nikon Dfの背面モニターは固定式なのですが、さすがに次機種はティルト式を採用するでしょう。


Dfの固定式モニター

またDfの液晶は92万ドットなのですが、他機種の解像度は以下の通りより高解像度です。

機種 サイズ ドット数 タッチパネル
Nikon D5 3.2型 236万ドット
Nikon D810 3.2型 123万ドット -
Nikon D750 3.2型 123万ドット
SONY α99II 3.0型 123万ドット -
SONY α7R II 3.0型 123万ドット -
EOS-1D X Mark II 3.2型 104万ドット
EOS 5Ds 3.2型 104万ドット -
EOS 5D Mark III 3.2型 104万ドット -
Fuji X-T2 3.0型 104万ドット
Nikon Df 3.2型 92万ドット
Nikon D610 3.2型 92万ドット
SONY α7 3.0型 92万ドット -

こうなるとD5(或いはAPS-CサイズのNikon D500)と同様に236万ドットの液晶を使ってほしいと思われるかもしれませんが、それは無駄です。

なにしろミラーレス一眼は高精細の電子ファインダーを備えているのですから、それと同じ解像度のモニターを備えるのは無駄というものです。

ですので、ライバルとなるα7R IIIの123万ドットとX-T2の104万ドットを考慮すれば、104万ドット程度でも十分と言えます。


電子ファインダー


先ほどお伝えしまし様にミラーレス一眼となれば、高精細の電子ファインダーを搭載しなければなりません。


α7R IIのファインダー

ではDf IIの電子ファインダーの性能はどれくらいが必要なのでしょうか?

他社の電子ファインダーの性能をまとめると、以下の表になります。

機種 視野率 倍率
(フルサイズ換算)
解像度
SONY α99II 100% 0.78倍 236万ドット
SONY α7R III 100% 0.78倍 369万ドット
SONY α7 100% 0.71倍 236万ドット
OM-D
E-M1 Mark II
100% 1.3~1.48倍
(0.65~0.74倍)
236万ドット
Panasonic
DC-GH5
100% 1.52倍
(0.76倍)
369万ドット
Fuji X-T2 100% 0.77倍 236万ドット

電子ファインダーですので、視野率100%は当然として、やはりα7R IIIと同等のファインダー倍率0.78倍、解像度369万ドットはどうしても必要でしょう。

ちなみに一眼レフのファインダー倍率は以下の通りですので、0.78倍となれば一眼レフからの乗り換え検討組に対しても訴求力があります。

機種 NIKON D5 D810 EOS-1D X EOS 5Ds EOS 5D III
ファインダー倍率 0.72 倍 0.7 倍 0.76 倍 0.71 倍 0.71 倍


手振れ補正


最近流行(はやり)のボディー内手振れ補正ですが、Df IIには搭載されないでしょう。

その理由なのですが、ニコンのFマウント径が44mmで、SONYのEマウント(46mm)やキヤノンのEFマウント(54mm)より小さくてイメージサークルが小さい分、ボディー内手振れ補正搭載に不利だからです。

と言いたい所ですが、それも主たる理由ではありません。

Df IIにボディー内手振れ補正が搭載されないのは、一般的な撮影においては、レンズ内の手振れ補正(角度ブレ補正)だけで十分だからです。

実際α7RII等に搭載されている5軸ボディ内手ブレ補正においても、一般の撮影において有効なのは角度ブレ(下図のYaw/Pitch方向)だけなのです。


詳細はこちらを見て頂くとして、それ以外のシフトブレ(上図のXY方向)については、マクロ撮影のとき、回転ブレ(上図のRoll方向)については、手持ちで長時間露光を行うときしか殆ど効果を発揮しないのです。

ですので、軽さとスリムさとコストを考えれば、ボディー内手振れ補正はDf IIには不要と考えるのが妥当でしょう。


連写速度


連射速度については真っ向ライバルのα7RIIIが毎秒10コマです。

また同じ撮像素子を搭載した一眼レフのα99 IIは、毎秒12コマです。

となると毎秒8コマ程度はほしい所です。


4K動画


当然ながらDf IIも4K 動画に対応するのでしょう。

ご存じの様にDfには動画機能はありませんでしたが、動画と相性の良いミラーレスとなると、(どれほどのユーザーが使うかどうか不明ですが)搭載する事になるのでしょう。

ですが、本書ではいらない、と主張したいと思います。


差別化


ここまで見て頂けると、同じ撮像素子を使うα7R IIIと比べて、違いはダイヤル操作くらいになってしまいます。

となると、何かしら優位性が必要になります。

そこで差別化したいのが、ニコンD5やD500で採用されているボタンイルミネーションと、防塵防滴強化、それに撮影枚数(バッテリー寿命)アップです


まとめ


好き勝手な事を書かせて頂きましたが、いかがでしょうか?

それではまとめです。

本書が予想するNikon Df IIの外観は、下のニコンF4に似たスタイルです。


ニコンのフラッグシップで初めてのAFを搭載したNikon F4

さすがにこれに酷似となると、幅だけで169mm、高さも118mmもあり(Dfで幅143mm、高さ110mm)ですので現実的ではありませんが、このモチーフを活かしたスリムF4ライクなら、かなりイケルのではないでしょうか。

そしてライバルとなるα7R IIとの仕様の比較は以下の様になります。

製品名 α7R III Df II
マウント Eマウント Fマウント
センサー フルサイズ(35.9×24mm Exmor R CMOS 裏面照射型)
ローパスフィルター ローパスフィルターレス仕様
有効画素数 4240万画素
ISO 100-32000 50-32000
拡張ISO 50-102400 25-204800
連写 10コマ/秒 8コマ/秒
AF測距点 位相差検出方式:399点
コントラスト検出方式:25点
電子ファインダー 369万ドット/視野率100%/倍率0.78倍
モニター 3型 (123万ドット) 3.2型(123万ドット)
撮影枚数 液晶モニター:340枚
ファインダー:290枚
液晶モニター:400枚
ファインダー:300枚
動画 4K
手ぶれ補正 5軸手振れ補正 無し
防塵防滴仕様
可動式モニター
撮影枚数 液晶モニター:340枚
ファインダー:290枚
液晶モニター:600枚
ファインダー:500枚
イルミネーション -
総重量 625g 500g

既にお伝えしています様に、Df IIにはボディー内手振れ補正がありませんので、α7R IIIより多少安くなる筈です。

となると、Df IIは20万円台に抑えられるかもしれません。


サプライズモデル


さてここまででしたら、色々なモデルをツギハギした誰でも思い付く様な仕様ではないでしょうか。

ですが、本書の本番はこれからです。

ニコン100周年に際して、もっとサプライズのあるミラーレス一眼はいかかがでしょうか。

それが、露出計無し、AF無し、動画撮影機能無しの、完全マニュアル操作のニコンF似のミラーレス一眼です。


一眼レフの名機とも言える完全マニュアルのニコンF(後期型)

フィルム時代と違って、そんなマニュアルカメラは簡単には使いこなせない思われるかもしれませんが、逆です。

デジカメになって、撮った写真がその場で確認できる様になった事から、その気になれば誰でもマニュアルで写真が撮れるのです。

更にミラーレスの場合、撮る前の画像をファインダーで見れるのですから。

また自動露出で撮影すると、背景が変わるとそれにつられて微妙に露出も変わりますが、マニュアルで撮れば、露出の安定した写真を何枚でも撮れます。

またマニュアルフォーカスにおいても、多少時間が掛かりますが、慣れてくればAFよりピンボケの割合が減ってきます。

またレンズの被写界深度目盛を利用する事でも、効率良くピントを合わせる事が可能になります。

撮った写真を見ながら、カメラのダイヤルを操作する。

これこそ写真の醍醐味ではないでしょうか。

こんなデジカメが出れば、間違いなく売れると思うのですがいかがでしょうか?

ニコンさん。

そうなると、モデル名はDf IIではなく、Fが大文字のNikon DFになるのかもしれません。





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