お勧めポートレート用レンズ
(ボケ易い単焦点レンズのベスト15)

2015/4: 初版
2017/2: 更新
2018/2: 更新


第6位:85mm F1.4

上半身撮影距離:2m
続いて第6位は、85mm F1.4です。

85mm F1.2は一本しかなかったのに対して、ここは激戦区でマニュアルフォーカスを含めると何と7本も存在します。

先にお伝えしておきますと、この中でどれが一押しと聞かれれば、2016年に発売されたソニーの85mm F1.4 GMが頭一つ抜け出していると、2016年はお伝えしていました。

ところが、その後発売されたSIGMAの85mm F1.4 DG HSM Artが重さを含めて断トツの光学性能を示しています、と2017年は書いていました。

それでは、2017/11に発売されたキヤノンのEF 85mm F1.4はどうなのでしょうか?

どうやら新しいレンズほど性能が良いという傾向があるため、古い順に85mm F1.4レンズをご紹介して、最後にMTFで比べた順位をお知らせしたいと思います。

恐らく何方にとっても予想外の結果になりますので、期待しておいて下さい。


SONY Planar T* 85mm F1.4 ZA


   
Sony Planar T* 85mm F1.4 ZA (640g)

Sony Planar T* 85mm F1.4 ZA (2006/10)
最短撮影距離 フィルター径 サイズ 質量
0.85m 72mm φ81mm ×75mm 640g
ピント機構 フォーカスホールドボタンやAF時にフォーカスリングが回転しないオートクラッチ機構を搭載し、操作性やホールド性にも配慮。
AFモーター 非搭載
ストロボ調光 レンズからの距離情報を加味したADI(Advanced Distancd Integration)ストロボ調光可能。
絞り羽根 9枚

SONYの85mm F1.4 ZAは、2006年発売と設計も古く、AFもボディー内モーターで駆動されるため、今時のレンズとしては古さを感じないではいられませんが、実際に使ってみると殆ど不便は感じません。


α99 II + 85mm F1.4 ZA (F1.4, 1/1500秒, ISO50)

むしろ重さ640gと比較的軽量で、フィルター径も72mmと他のレンズと比べて細身なのは評価できます。

NIKON AF-S NIKKOR 85mm f/1.4G


   
NIKON AF-S NIKKOR 85mm f/1.4G (595g)

NIKON AF-S NIKKOR 85mm f/1.4G(2010/9発売)
最短撮影距離 フィルター径 サイズ 質量
0.85m 77mm φ86.5mm ×84mm 595g
ピント機構 IF(インターナルフォーカシング)
AFモーター SWM(超音波モーター)
M/Aモード オートフォーカス中でもフォーカスリングを回せば、タイムラグ無しでマニュアルによるピント合わせができるM/Aモード搭載。
コーティング ナノクリスタルコート
絞り形状 円形絞り

NIKKOR 85mm f/1.4はかなり以前からあるレンズですが、このレンズはデジタル対応として新規設計され2010年に発売されています。

このレンズの最大の魅力は軽い事でしょう。

AFモーターを内蔵してこの軽さは驚きです。

無節操にどんどん重くなるレンズですが、他社も少しは見習ってほしいものです。


SONY FE 85mm F1.4 GM


   
SONY FE 85mm F1.4 GM(820g)

SONY FE 85mm F1.4 GM(2016/4)
最短撮影距離 フィルター径 サイズ 質量
0.85m (AF)
0.80m (MF)
77mm φ89.5 × 107.5mm 820g
ピント機構 IF(インターナルフォーカシング)
2つの位置検出センサーにより高精度にフォーカスレンズ位置を検出
AFモーター SSM(超音波モーター)
非球面レンズ 新開発の超高度非球面XA(extreme aspherical)レンズ
レンズ 3枚のED(特殊低分散)ガラス
コーティング ナノARコーティング
絞り羽根 11枚
操作性 絞りリング、AF/MF切り替えスイッチ、フォーカスホールドボタン搭載、防塵防滴

ソニーのFE 85mm F1.4 GMは、2016年に発売された比較的新しいレンズです。

但しいくつか辛口の評価を行うしかありません。

先ずはAFの動作音です。

折角超音波モーターを使いながら、シューシューと耳障りな摺動音が発生するのです。

ご存じの様にこのレンズはミラーレス専用レンズですので、コントラストAFが働くとシューシューとレンズを前後するため、尚更気になります。

またこのレンズの特徴として絞りリングを備えているのですが、その径が大きくて掴み難いといったらありません。

おまけにピッチが1/3ステップになっているので、開放から最少絞りまで回すに手を3回も持ち替えなければならないのです。

恐らく数回使ったら2度使う事はないでしょう。

またソニーのEマウントレンズの特徴として、距離目盛は削除されています。

ですので当然ながら被写界深度の目盛もありません。

被写界深度の浅いレンズですので、過焦点距離を使う事はないにしろ、どのくらいの被写界深度があるのが、凡そでも知りたいのが人情ではないでしょうか?


SIGMA 85mm F1.4 DG HSM Art


   
SIGMA 85mm F1.4 DG HSM Art(1,130g)

SIGMA 85mm F1.4 DG HSM Art(2016/11)
最短撮影距離 フィルター径 サイズ 質量
0.85m 86mm Ø95mm ×126mm 1,130g
ピント機構 後部レンズ群移動式フォーカシング(RF)採用
AFモーター 大型HSM(Hyper Sonic Motor)搭載し、フルタイムマニュアルも可能。
非球面レンズ 搭載
レンズ SLD(特殊低分散)ガラス採用
コーティング N/A
絞り羽根 9枚
対応マウント シグマ、 ニコン、 キヤノン
その他 簡易防塵防滴機構を採用

シグマの85mm F1.4 DG HSM Artは、超ド級と言って良いでしょう。

なぜこんなに大きいのかと言えば、この後にご紹介するZEISSのOtus 1.4/85を参考にしたからの様です。


CANON EF85mm F1.4L IS USM


   
EF85mm F1.4L IS USMt(950g)

CANON EF85mm F1.4L IS US(2016/11)
最短撮影距離 フィルター径 サイズ 質量
0.85m 77mm Ø89mm ×105mm 950g
ピント機構 インナーフォーカス方式の採用で、ピント合わせでレンズの全長が変わらない。
AFモーター リングUSM搭載し、オートフォーカスの後、フォーカスリングを回転させるだけで即時にマニュアルフォーカスが可能
非球面レンズ 搭載
コーティング フッ素コーティングとフレア・ゴーストを大幅に低減するAir Sphere Coating採用。
絞り羽根 9枚
その他 シャッター速度換算約4段分の手ブレ補正機構搭載

85mm F1.4のAFレンズのトリは、2017年11月に発売されたばかりのEF85mm F1.4L IS USです。

フィルムカメラ時代からキヤノンには85mm F1.4は無かったので、満を持しての登板かもしれません。

また中望遠レンズで初めて手振れ補正機構を内蔵しましたので、キヤノンユーザー待望の1本かもしれません。

ただし明るいレンズなので、実際に手振れ補正が必要な場面がどれほどあるか微妙ではあります。


MTFの比較


それでは次に上記5本のレンズのMTFを見てみましょう。

勿論レンズの良し悪しはMTFで全てが決まる訳ではありませんが、MTFが良くて悪い事は一切ありません。

FE 85mm F1.4 GM


既にお話しました様にMTFを比較すると、従来はソニーのFE 85mm F1.4 GMが頭一つ抜きに出ていました。


SONY FE 85mm F1.4 GM

85mm F1.4 DG HSM Art


ところが2016年11月に発売されたシグマの85mm F1.4 DG HSM Artは、下のMTFチャートをご覧の様にそれを上回る優秀な成績を上げています。


SIGMA 85mm F1.4 DG HSM Art

EF85mm F1.4L IS US


となると次なる興味は、それから1年後の2017年11月に発売されたキヤノンのEF85mm F1.4L IS USがそれ以上のMTF特性を引き出せるかどうかです。

結果としては下のチャートに見られます様に、残念ながらシグマの85mm F1.4 DG HSM Artはおろか、ソニーのFE 85mm F1.4 GMにも劣るという結果になりました。


CANON EF85mm F1.4L IS US

という訳で、残りの3本を第2グループ内で比較すると、どれもほぼ似た様な特性で、敢えて優劣を付ければのNIKKOR>Sony Planar>CANON EFとなり、残念ながらキヤノンが最下位という結果になります。

Planar T* 85mm F1.4 ZA




Sony Planar T* 85mm F1.4 ZA

NIKON AF-S NIKKOR 85mm f/1.4G



NIKON AF-S NIKKOR 85mm f/1.4G

結論としては、以下の様になります。

1位:SIGMA 85mm F1.4 DG HSM Art
2位:SONY FE 85mm F1.4 GM
3位:NIKON AF-S NIKKOR 85mm f/1.4G
4位:Sony Planar T* 85mm F1.4 ZA
5位:CANON EF85mm F1.4L IS US

一昔前でしたら、レンズメーカー製のレンズは安いのが魅力だったのですが、SIGMAはいつの間にかその神話を崩してしまった模様です。

それと共に、一眼レフの雄とも言えるキヤノンが最下位となったのも驚きです。

ついでに上の順番で値段を見ておくと、SIGMA 85mm F1.4 DG HSM Arはかなりお買い得と言えそうです。

      
SIGMA      SONY       NIKON      Planar     CANON

なお85mm f1.2との差は、下の写真に示す通り点光源が無ければ分からない程ですので、価格と解像度からいったらこの辺が妥当と言えるかもしれません。




マニュアルフォーカスレンズ


またマニュアルフォーカスの85mm F1.4レンズは、ツァイスから以下の2種類(Otus とmilvus )が発売されています。

ZEISS Otus 1.4/85


Otus(オータス)は、ツァイスの持てる技術の粋を惜しみなく投入したプレミアムレンズ、Milvus(ミルヴァス)は、その下の中級クラスの扱いになっています。




ZEISS Otus 1.4/85
NIKON Fマウント用(左)とCANON EFマウント用(右)

ZEISS Otus 1.4/85(2015/4発売)
最短撮影距離 フィルター径 サイズ 質量
0.8m 86mm φ101mm ×114mm
φ101mm ×116mm
1090g(Fマウント)
1150g(EFマウント)
AFモーター マニュアルフォーカス
非球面レンズ 搭載
レンズ 特殊低分散ガラスレンズ
その他 Fマウント用はCPU内蔵ニコンAi-S互換

ZEISS milvus 1.4/85


milvus 1.4/85
NIKON Fマウント用(左)とCANON EFマウント用(右)

ZEISS milvus 1.4/85(2015/4発売)
最短撮影距離 フィルター径 サイズ 質量
0.8m 77mm φ90mm ×94mm
φ90mm ×97mm
1110g (Fマウント)
1160g (EFマウント)
AFモーター マニュアルフォーカス
非球面レンズ 搭載
レンズ 特殊低分散ガラスレンズ
その他 Fマウント用はCPU内蔵ニコンAi-S互換

     

MTFは以下の通りで、Otus 1.4/85は前段のSIGMA 85mm F1.4 DG HSM Artが目標としたというだけあって似た様な良好な特性を持っています。


またmilvus 1.4/85は、CANON EF85mm F1.4L IS USに近い特性と言えます。

両者とも色収差を徹底的に抑えたとの事ですが、重さと価格とマニュアルフォーカスである事を考慮すると、購入にはかなりの勇気が必要になります。

次は第7位です。





10. 第6位:85mm F1.4

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9. 第5位:135mm F1.8

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11. No. 7:135mm F2.0



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