SONY系フラッシュの変遷が一目で分かる
SONY系フラッシュの変遷

2018/11:発行



はじめに


SONYの最新デジタル一眼を購入されて、古いミノルタブランド(もしくはコニカ・ミノルタブランド)のフラッシュを使いたいと思われている方も多いのではないでしょうか。


3500Xi 3600HSD HVL-F42AM 5600HSD HVL-F56AM HVL-F58AM HVL-F60M

何しろガイドナンバーも機能もそれほど違わないのに、古ければ古いほど現行品よりかなり安く買えるからですから。

       

ところが、ネットで調べると2002年以降のコニカミノルタ製フラッシュであれば、クリップオンにすればTTL調光が使えると書かれているのですが、それ以外にどんな機能が使えるのか分かりません。

という訳で本書では、古いミノルタ製とコニカミノルタ製、そしてSONY製のフラッシュを一堂に用意して、その特徴と互換性を確認してみました。

もし古いSONY系フラッシュを使ってみたいと思われる方は、是非参考にして頂ければと思います。

なお本書では、下の表にあります様に、ミノルタ製とコニカミノルタ製フラッシュをミノルタ系と呼び、ミノルタ/コニカミノルタ/ソニーのフラッシュを一括してSONY系と呼ぶ事にします。

年代 ブランド名 呼び名 呼び名
2003年以前 ミノルタ ミノルタ系 SONY系
2003~2006年 コニカミノルタ
2006年以降 ソニー ソニー製


系譜


本題に入る前に、簡単にSONY系フラッシュの系譜を辿っていきたいと思います。

ミノルタのマニュアル時代のフォーカスカメラはさておき、一世を風靡した世界初のAFカメラであるα-7000が発売されたのが1985年ですので、それから既に30年以上が経過しています。


世界初のAFカメラ、ミノルタα-7000

その間フィルムカメラが徐々にデジタルに以降し、その荒波に対処するため2003年にコニカとミノルタが経営統合し、2006年にはついにコニカミノルタのカメラ事業がSONYに吸収されました。

そんな時代背景の中で生産販売されたフラッシュは、以下の様になります。

SONY系フラッシュの年代別特徴と中古相場(2017年)
ブランド 中型フラッシュ 中古
相場
大型フラッシュ 中古
相場
ミノルタ 1994 3500Xi
光量比制御ワイヤレスフラッシュ(子機)
上方90度バウンス機能
28-105mmオートズーム
チャージ音有り
0.5k 5400HS
ハイスピードシンクロ
光量比制御ワイヤレスフラッシュ(親機/子機)
全方向バウンス機能
モデリング/マルチ発光
24-105mmオートズーム
チャージ音有り
1k
~
2001
2002 3600HS(D)
ハイスピードシンクロ
光量比制御ワイヤレスフラッシュ(子機)
上方90度バウンス機能
24-85mmオートズーム
17mmワイドパネル同梱
チャージ音有り

3.5k 5600HS(D)
ハイスピードシンクロ
光量比制御ワイヤレスフラッシュ(親機/子機)
全方向バウンス機能
モデリング/マルチ発光
24-85mmオートズーム
17mmワイドパネル内蔵
チャージ音有り
4k
コニカ
ミノルタ
2003
2004
2005
SONY 2006 HVL-F36AM
仕様は同上
6k HVL-F56AM
仕様は同上
12k
2007
2008 HVL-F42AM
ハイスピードシンクロ
ワイヤレスフラッシュ(子機)
全方向バウンス機能
24-105mmオートズーム
16mmワイドパネル内蔵
WB自動補正機能
オーバーヒート検知機能
チャージ無し
10k HVL-F58AM
ハイスピードシンクロ
光量比制御ワイヤレスフラッシュ(親機/子機)
Qシフトバウンス機能
モデリング/マルチ発光
24-105mmオートズーム
16mmワイドパネル内蔵
キャッチライトシート内蔵
WB自動補正機能
オーバーヒート検知機能
防塵防滴対応
チャージ音無し
22k
2009
2010
2011 HVL-F43AM
ハイスピードシンクロ
光量比制御ワイヤレスフラッシュ(親機/子機)
Qシフトバウンス機能
モデリング/マルチ発光
24-105mmオートズーム
15mmワイドパネル内蔵
キャッチライトシート内蔵
WB自動補正機能
オーバーヒート検知機能
防塵防滴対応
チャージ音無し
15k
2012 HVL-F60M
ハイスピードシンクロ
光量比制御ワイヤレスフラッシュ(親機/子機)
Qシフトバウンス機能
モデリング/マルチ発光
24-105mmオートズーム
15mmワイドパネル内蔵
キャッチライトシート内蔵
WB自動補正機能
オーバーヒート検知機能
防塵防滴対応
チャージ音無し
LEDライトを搭載
アクセサリーシュー変更
35k
2013 HVL-F43M
ハイスピードシンクロ
光量比制御ワイヤレスフラッシュ(親機/子機)
Qシフトバウンス機能
モデリング/マルチ発光
24-105mmオートズーム
15mmワイドパネル内蔵
キャッチライトシート内蔵
WB自動補正機能
オーバーヒート検知機能
防塵防滴対応
チャージ音無し
LEDライトを搭載
アクセサリーシュー変更
25k
2014
2015
2016
2017
TTL調光可能:緑色  TTL調光不能:黄色

なお既にお伝えしております様に、この中で2002年発売の3600HS(D)と5600HS(D)以降のフラッシュでしたら、SONYのデジタル一眼に装着してTTL調光が可能です。


アクセサリーシューの変遷


フラッシュの系譜をお伝えした所で、この話もここでしておきましょう。

ご存じの方も多いでしょうが、2012年に発売されたHVL-F60Mと2013年に発売されたHVL-F43Mからアクセサリーシューの形状が、オートロックアクセサリーシューからマルチインターフェースシューに変更になっています。


新しいマルチインターフェースシュー(左)と古いオートロックアクセサリーシュー(右)

カメラ本体に関しては、2012年に発売されたα99からマルチインターフェースシューが投入されています。


マルチインターフェースシューが投入されたα99

このため、異なるアクセサリーシューのフラッシュを使う場合、変換用に以下のシューアダプタが必要になります。

 

そしてこのシューアダプタの使用に関しては、致命的な問題がありますので、ここでお伝えしておきます。

それはシューアダプタ(ADP-MAA)を介してフラッシュを接続すると、構造上の理由により間違いなくシューアダプタごとフラッシュを脱落させる事です。

ですので、もしこのシューアダプタを使う場合は、決して振動を与えず、常にフラッシュがアクセサリーシューの奥まで挿入されている事を確認する事です。

一通りSONY系フラッシュの変遷と注意点をご理解頂いた所で、いよいよ各モデルについて、古いモデルから順にご紹介したいと思います。


MINOLTA中型(PROGRAM FLASH 3500Xi)


先ずは、ミノルタブランドのプログラムフラッシュ3500Xiです。


プログラムフラッシュ3500Xi(76x105x99mm/230g)

本機はガイドナンバー35(ISO100、105mmレンズ)で、比較的小型にも関わらずTTL調光対応のワイヤレス子機としても使用可能なプログラムフラッシュです。

当時のカメラはα-xiシリーズやα-siシリーズで、それらのカメラとの組み合わせると、光量比を1:2にする光量比制御ワイヤレスフラッシュも可能です。


1991年発売のミノルタα-7xi

また今どき珍しくもありませんが、レンズの焦点距離に応じて照射角とガイドナンバーを制御するオートズーム機構、バウンス機能、AF補助光の発光機能も備えています。


45、60、75、90度のバウンス機能有り(ただし左右及び真後ろへは向かず)

またガイドナンバーを1/4にする事で、4コマ/秒の連写に対応させるLOスイッチも備えています。


なおスイッチが、ON/OFF、LO、ZOOMの三つしかないため、本機のみでワイヤレスモードにするには、ONスイッチを長押しします。

ただし解除するためには、カメラにセットしてからカメラのワイヤレスモードを解除するか、フラッシュ単独で行う場合、電池を抜く必要があります。

また本体左上のAUTOのLEDは、装着したミノルタのカメラをAUTOモードにすると点灯します。


AUTOのLEDは、ミノルタのカメラをPモードにセットすると点灯する

なお最近のマルチインターフェースシューを備えたSONYのデジカメには、前述のシューアダプタ(ADP-MAA)を介して装着します。


α6000にシューアダプタ(ADP-MAA)を介して装着した3500Xi

この場合、TTL調光は使えないので、マニュアルフラッシュによる撮影になります。

そう聞くと難しい様に聞こえますが、意外に簡単です。

下の写真は、前述のα6000に本フラッシュを装着して、被写体にダイレクトにフラッシュ光を当てた場合と、天井にバウンスさせて撮った写真です。


α6000+3500Xi (ISO100、1/60秒、F5.6)

フラッシュを装着するとα6000のシャッタースピードは自動的に1/60秒にセットされますので、ISOを100、絞りをF5.6にセットして取り敢えずシャッターを押します。

それでもし画像が明るければ、フラッシュの光量をLOにして、もし暗ければHIにする(もしくは絞りを調整する)だけで上の様な写真が撮れるのです。

さらにマルチインターフェースシューが搭載されたデジカメであっても、フラッシュの自動電源ON/OFF機能や、オートズーム機能も働きます。

安価なので、簡単な撮影用としては十分使用可能です。

仕様
形式 ダイレクト測光による直列制御式オートエレクトロフラッシュ
(クリップオンタイプ、オートズーム機能付き、専用オートロックフット式、ワイヤレスフラッシュ機能、バウンス機能)
ガイドナンバー
(ISO100)
焦点距離 28mm 35mm 50mm 80mm 105mm
GN 22 26 29 33 35
LO時 5.5 6.5 7.3 8.3 8.8
発光回数
使用電池 アルカリ乾電池 Ni-Cd電池
発光回数 220-3500回 80-1200回
発光間隔 0.2-5秒 0.2-3秒
照射角 28-150mmレンズ
レンズの焦点距離に応じて連続自動切り替え
マニュアル切り替え可能(28、50、105mm対応)
バウンス撮影 上方45、60、75、90度(クリック位置)
連続発光性能 LO設定時:4コマ/秒で40回可能(Ni-Cd電池使用)
AF補助光測距可能範囲 0.5-9m(ミノルタ試験条件)
ワイヤレス機能 α-siシリーズ、α-xiシリーズと連携して可能
(カメラ内蔵フラッシュとの光量比制御可能)
電源 単3形アルカリ乾電池、またはNi-Cd電池のいずれか同種のもの4本
大きさ、重量 66(幅)x104.5(高さ)x99mm(奥行)、230g(電池別)


MINOLTA大型(PROGRAM FLASH 5400HS)


次は、3500Xiの上位モデルに当たるプログラムフラッシュ5400HSです。

 
1993年11月発売のプログラムフラッシュ5400HS

これはガイドナンバー54(ISO100、105mmレンズ)で、ワイヤレスでのTTL調光、1:2の光量比制御ワイヤレスフラッシュ(親機/子機対応)、オートズーム機構、AF補助光の他に、以下の機能があります。

バウンス機能 上方90度の他に、左右270度までカバー
ハイスピードシンクロ シャッタースピード1/8000秒まで対応するフラット発光
モデリング発光機能 被写体にできる影を確認する、3回/1.5秒と160回/4秒の連続発光
マルチ発光機能 1枚の露光中に複数回の連続発光(1~100Hzで回数指定)

ご覧の様に当時としては最高峰のスペックだと言えるものでした。


同時期に発売されたミノルタα-707si

そんな5400HSですが、現在のSONYデジカメに装着すると、ただのマニュアルのフラッシュになってしまう所が悲しい所です。


α99 IIに5400HSを装着した所

なおネットの記事を見ると、最近のデジカメに装着するとフル発光になると書かれていますが、α99 IIに装着して撮影した所、下の様に1/16の発光量になっていました。


α99 II+5400HS (ISO100、1/60秒、F8.0)

いずれにしろ、オートズーム機能は生きていますので、使い方さえ分かればまだまだ十分使用可能です。

KONICA MINOLTA中型 (PROGRAM FLASH 3600HS(D))


次は3500xiの後継機である、プログラムフラッシュ3600HS(D)です。

 
2002年11月に発売されたプログラムフラッシュ3600HS(D)

本モデルは、後程登場する大光量フラッシュ5600HS(D)と共に、ミノルタα-7と一緒に2000年9月に発売されました。


2000年9月発売のミノルタα-7

途中(2003年)からコニカミノルタブランドになりますが、本体のロゴはミノルタで通した様です。

なお本モデル名末尾の(D)はDistanseから来ており、本機より新開発のDレンズ(距離エンコーダ内蔵)との組み合わせでADI調光(Advanced Distance Integration:AFの距離情報とプリ発光による光量測定結果を組み合わせて行なうフラッシュの光量制御方式)が可能になりました。


Dレンズの24-105 mm F 3.5-4.5 D(距離リングにローレット追加)

またガイドナンバーは36(ISO100、85mmレンズ)で、同梱のワイドパネルを装着すると17mmの超広角までカバーされる様になりました。

また先代の3500xiと比べると、かなり身長が伸びましたが、その分機能も増えて、ハイスピードシンクロ撮影も可能になっています。


 3500xi          3600HS(D)
(76x105x99mm/230g)   (68x122x89mm/260g)

これに伴って背面の表示もボタンも増えましたが、最近のフラッシュと比べれば依然シンプルと言えるものです。


 3500xi          3600HS(D)

ただし、先代の3500xiと同様に相変わらずフラッシュのヘッドは真上までしか向きません。

また電池室の蓋の造りに難があり、電池を取り出すためにカバーを開けようとすると、電池と蓋内側の端子が干渉して、開けるのに一苦労します。


非常に開け難い3600HS(D)の電池室の蓋

なお本機のマニュアルは以下から入手可能です。

https://www.kenko-tokina.co.jp/konicaminolta/support/manual/acc/3600hsdj0.pdf

ワイヤレスフラッシュの機能は先代の3500Xiと同等で、ワイヤレス子機の機能のみを有しています。


KONICA MINOLTA大型(PROGRAM FLASH 5600HS(D))


プログラムフラッシュ5600HS(D)は5400HSの後継機で、前述の3600HS(D)と共に2000年9月に発売されました。


2000年9月に発売されたプログラムフラッシュ5600HS(D)

途中からコニカミノルタのブランドになりましたが、既にお伝えした通り本体のロゴはミノルタのままです。

本機も3600HS(D)と同様に、新開発のDレンズとの組み合わせでADI調光が可能です。

またガイドナンバーは56(ISO100、85mmレンズ)で、ワイドパネルが内蔵され17mmの超広角までカバーされる様になりました。

大きさは先代の5400HSとほぼ同じなのは評価できます。


  5400HS          5600HS(D)

バウンス機能は5400HSと同じですが、ヘッドのスイングにロックボタンが付いたのが頂けません。


ロックボタンが追加された5600HS(D)

なぜこうも日本のメーカーはロック機構を付けたがるのでしょうか?

実際に使ってみれば、不便でしょうがありません。

また本機においては当時のフィルムカメラ(α-7等)のワイドフォーカスエリアに対応するため、AF補助光発光部が上下2段になっています。


このため、ワイヤレス信号の受信部が、本体左下に追いやられています。

またこの時代までは、懐かしくて便利なチャージ音が聞こえます。

またP-TTLも搭載されていますので、最新のSONY製デジタル一眼でも問題なくTTL調光が可能です。


SONY中型第1世代(HVL-F36AM)


前述のプログラムフラッシュ3600HS(D)に、SONYのロゴを付けたのがHVL-F36AMです。


2006年7月に発売されたHVL-F36AM

本モデルはSONY初のデジタル一眼レフα100と共に、2006年7月に発売されました。


同時期に発売されたSONY初のデジタル一眼レフα100

ロゴと型番のみの違いで、中身は3600HS(D)と同じです。


SONY大型第1世代(HVL-F56AM)


HVL-F56AMは5600HS(D)のSONYブランドモデルです。


HVL-F56AM

並べてみれば一目瞭然で、シルクプリントのSONYとαのロゴが違うだけで、他は全く同じです。


プログラムフラッシュ5600HS(D)とHVL-F56AM


SONY中型第2世代(HVL-F42AM)


2008年にSONYの設計思想が取り入れられて開発されたのが、中型フラッシュのHVL-42AMです。


HVL-42AM

前モデルのHVL-36AM(3600HS(D))と比べると、スタイルが洗練されたのは間違いありません。


3600HS(D)          HVL-42AM

また電池蓋も改良されて非常に開閉し易くなると共に、ワイドパネルも内蔵されました。



また本モデルから、中型で初めてフラッシュのヘッドが左右にも真後ろにも向く様になりました。


バウンス機構のロックボタンが追加されたHVL-F42AM

ただし邪魔なロックボタンも追加されました。

後で何度も述べる事になりますが、このロックは邪魔以外の何物でもありません。

また便利なチャージ音も無くなりました。


SONY大型第2世代(HVL-F58AM)


HVL-F58AMはHVL-F56AMの後継機で、ガイドナンバーを56から58(ISO100、105mmレンズ)に増やした大光量フラッシュです。


HVL-F58AM

ただしHVL-F56AMのガイドナンバー56は”ISO100、85mmレンズ”の条件でしたので、実際の光量は同じかもしれません。

本機が発売されたのが、SONYがコニカミノルタのカメラ部門を吸収した2年後ですので、SONYの思い入れが本格的に注入されたモデルと言っても良いでしょう。

このため、デザインも機能も大幅に変わっていますので、スペースを割いて特徴をお伝えしたいと思います。

【操作性】


本機最大の特徴は、何と言っても発光部の回転方式でしょう。


HVL-F56AM      HVL-F58AM    

従来は発光部だけが上下左右に回転していたのに対して、本機ではクイックシフトバウンスと呼ぶ操作パネルも一緒に回転する方式になりました。


HVL-F56AM      HVL-F58AM    

これによって縦位置撮影でも横位置撮影と同様に天井バウンスができるのが売りの様ですが、使ってみると問題だらけです。


HVL-F58AMとα99の縦位置撮影

一つ目の問題はその大きさです


HVL-F56AM(高さ132mm)      HVL-F58AM(147mm)

上の写真を見て頂く様にガイドナンバーが2増えただけなのに、身長が15mmも高くなっています。

おまけに横から見ると、こんなに太ってしまっているのです。


  HVL-F56AM(奥行97mm)     HVL-F58AM(奥行106mm)

念のために重さを測ってみると、HVL-F56AMは電池込みで475gだったのに対して、HVL-F58AMは530gと55g(1割以上)も重いのです。

撮影機材を少しでも軽くしたいのに、さすがにこれは頂けませんし、こんなに大きくて重い物をカメラの上に乗せて重心が不安定になるのも許せません。

問題はそれだけではありません。

下写真は、発光部を後向きにした姿です。


HVL-F56AM         HVL-F58AM      

これをご覧頂きます様に、HVL-F56AMは発光面を完全に後向きにできたのですが、HVL-F58AMではそれができなくなっているのです。

このため、背面の壁を使ったバウンズ撮影できなくなってしまい非常に困ります。

そして更に困った事が、発光部が大きく重くなったため、発光部を回転させるのに、片手でフラッシュ本体をしっかりホールドしなくてはならないのです。

これま間違いなく改良ではなく、改悪です。

こんな事なら、オーバーヒート防止用のファンを搭載してほしいものです。

【機能】


従来はフィルム面もしくは撮像素子面を測光するダイレクト調光だったのですが、本機からP-TTL調光が採用されています。

またレンズからの距離情報を使うADI調光も搭載されています。

静音化が図られ、チャージ音が無くなってしまったので、充電完了と発光が耳で確認できなくなり、非常に不便です。


【オーバーヒート】


この時代の大光量フラッシュであれば、多かれ少なかれ問題となるのがオーバーヒートです。

夏場の暑い時期にフル発光すると、それこそ数回発光してただけで突然オーバーヒートでフラッシュが使えなくなります。

この現象は、次機種のHVL-F60Mまで引き継がれる事になりますので、暑い所で使う方は予備の本体を準備しておく必要があります。


SONY中型第3世代(HVL-F43AM)


HVL-42AMの後継機として、3年後の2011年に発売されたのが中型フラッシュのHVL-43AMです。


クイックシフトバウンスが採用されたHVL-43AM

本機から大光量フラッシュのHVL-F58AMに採用したクイックシフトバウンスが投入されました。

また背面の操作パネルも、大光量フラッシュのHVL-F58AMに似たアカデミックなものになると共に、防塵防滴対応になり、ワイドパネルと一緒にキャッチライトシートも内蔵されました。


HVL-43AMの背面

とは言え、クイックシフトバウンスを採用した事に伴い、先代と比べると一回り大きくなりました。


SONY大型第3世代(HVL-F60M)


HVL-F60Mは、大光量フラッシュHVL-F58AMの後継機です。


HVL-F60M

本モデルから、それまでのオートロックアクセサリーシュー(ミノルタ方式)からマルチインターフェースシューに変更になりました。

それに伴う効果なのか、本機よりフラッシュ側での調光補正が可能となりました。

また本機から防塵防滴対応になっています。

なお発光部の回転方法は先代のHVL-F58AMで採用されたクイックシフトバウンスを踏襲しており、先々代のHVL-F56AMから比べるとこんなにも大きくなっています。


HVL-F56AM     HVL-F58AM     HVL-F60M    

さらに横から見ると、この通りです。


おまけに使いもしないLED照明が追加されましたので、ヘッドの部分も僅かながら大きくなっています。


HVL-F58AM      HVL-F60M  

折り畳み式なのですが、スタンド自体も大柄で壊れ易い構造です。

重さはHVL-F58AMが530gなのに対して、HVL-F60Mが550gで、20g重くなっています。

そしてもう一つ、予想外の問題があります。

それは操作パネルが、HVL-F58AMから大きく変わったのです。


HVL-F58AM            HVL-F60M

フラッシュを1台しか使っていなければ、大した問題ではないかもしれませんが、ワイヤレスで複数のフラッシュを使っている場合、操作方法の異なるフラッシュがあると本当に大変です。

またボタンの周囲が光る様になったのですが、暗闇では何のボタンか分からないので、全くの役立たずです。

なお前述しました様に本機も頻繁にオーバーヒートしますので、予備のフラッシュは必須です。


SONY HVL-F43M


HVL-43AMの後継機として、3年後の2011年に発売されたのが中型フラッシュのHVL-43Mです。


HVL-43M

本機よりアクセサリーシューがマルチインターフェースシューになり、動画用のLED照明も追加されました。


左が先々代のHVL-42AM、右がHVL-F43M

左が先々代のHVL-42AM、右がHVL-43M

またもう一つ問題があります。

それは操作パネルが、前年に発売された大光量ストロボのHVL-F60Mと異なり、旧モデルと同じタイプを踏襲している事です。


HVL-F43M(左)の操作パネルは、同世代のHVL-F60M(右)と異なり旧世代のMHVL-F58AM(中央)と同じ

ですので、もし本機と一緒に大光量フラッシュを使うのでしたら、HVL-F60Mではなく一世代前のHVL-F58AMにする事をお勧め致します。

ただし一つだけ良い事があって、バウンス機構のロックボタンが廃止になりました。


バウンス機構のロックボタンがあったHVL-F42AM(左)と廃止されたHVL-F43M

なお、さすがにこの大きさはSONYでも反省したのか、次期モデルは一気に小型化されます。


SONY HVL-F45RM


大型化したHVL-F43Mの反省から、一気に小型化されたこのHVL-F45RMです。


クイックシフトバウンス機構が廃止され、ヘッドの首振り機構が一般的な左右上下式になり、防塵防滴対応で、重さも大きさも1割ほど削減されています。

しかも本モデルから、電波によるワイヤレスフラッシュ機能も追加されました。

ただしまた操作パネルが変更されました。


新たな機能が追加されたとは言え、何とかならないものでしょうか。


まとめ


最後にまとめです。

①ミノルタ時代のフラッシュ(3500Xiと5400HS)は、SONY製デジカメに接続するとTTL調光は働かないものの、マニュアルで使用できる。
その際、自動ON/OFFやオートズーム機能も働く。

②コニカミノルタ時代(2002年)以降のフラッシュは、SONY製デジカメに接続すれば全機能が使える。

③ただしオートロックアクセサリーシューを搭載した2012年以前のフラッシュを、マルチインターフェースシューを搭載したSONY製デジカメに接続する場合は、シューアダプター(ADP-MAA)を介する必要がある。

④その際、シューアダプター(ADP-MAA)が抜け落ちない様に最新の注意が必要である。






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