ソニーのThe one never seenとは何か

2021/1/22:発行
2021/1/23:追記


はじめに


ソニーのCP+2021用の特設サイトに、以下の様な挑戦的なメッセージが表示されました。


ここまで書かれると、新製品予想の大好きな幣サイトとしては、黙ってはいられません。

そんな訳で、急遽ソニーThe one never seenと呼ばれる機種を予想してみましたので、結果をお伝えします。

案1:α7 IVか?


それでは先ず、このThe one never seenが、ソニーのカメラのどのカテゴリに属するかについて考えてみます。

ご存知の様にソニーには、1/2.3型撮像素子を搭載したコンデジから、1型撮像素子を搭載したRXシリーズ、更にはAPS-Cサイズとフルサイズの一眼レフとミラーレス一眼が存在します。

ですが、The one never seenとまで言いながら、よもや現在カメラの主戦場とも言えるフルサイズのミラーレス一眼ではないという事は、誰がどう考えても有り得ない事でしょう。

そうなると、(α7S IIIは昨年発売され、α7R IVとα9 IIは2019年に発売されましたので)一番発表される可能性の高いのはα7 IIIの後継機であるα7 IVでしょう。


アヒルの子が白鳥になったα7 III

ただし、これは既にこちらの記事に述べました様に、他社機と比べてみても大してインパクトのある機種とは思えません。

となると、どうやら全く新しい機種が出現しそうな感じです。


案2:α9IIIか?


そうだとすれば、開催は不確かなれど1年延びたオリンピック対応として、キヤノンのEOS-1 DXやニコンのD一桁シリーズの様に、縦位置グリップ一体型の動体写真用のα9 IIIも有り得ない話ではないでしょう。


ソニー初の縦位置グリップ一体型も有り得ない話ではない

ですが動体撮影には依然一眼レフの方が優れているので、その可能性はかなり低い様に思われます。

また販売台数もかなり限定的です。


案3:α9Rか?


となれば、妥当なのはキヤノンのEOS R5に対抗する8K動画機ではないでしょうか。

これでしたら、2番手ながら市場に与えるインパクトは十分あります。

そのカメラの名称ですが、取り敢えずここではα9Rと呼ぶ事にします。

何故ならば8K動画を撮るには、どうしても4000万画素以上の高画素が必要なのと、どうみてもα7シリーズよりは格上になるからです。


UHD8K動画には4000万画素以上が必要

幸いソニーには、α7R IIIに使っていた裏面照射型の4200万画素の撮像素子があるので、それを使えば8K30Pは可能ではないでしょうか。

ただし防塵防滴となれば筐体は密封されていますので、EOS R5と同様に連続撮影時間はせいぜい数十分になるのでしょう。

そんな訳で、α9Rはクロップ無しで8K30Pと4K120Pが撮れるモデルと予想しますが、いかがでしょうか。

なおThe oneとありますので、もしα9R(もしくはα9 III)が発表されるとなると、α7 IVの発表はないという事になります。


EOS R5と比べるとどうなるか


では、このα9RがThe one never seenと呼べるほどのモデルかどうかですが、残念ながらそうとは思えません。

何故ならばキヤノンのEOS R5は、一般的なUHD8K動画ではなく、プロ用とも言えるそれより幅の広いDCI8K動画に対応しているからです。


DCI8Kに対応するためには4500万画素以上が必要

このために、EOS R5は新開発の4500万画素の撮像素子を搭載しています。

だったらα9Rも4500万画素の撮像素子を搭載すれば良いのですが、生憎ソニーの撮像素子にはこれに該当する物は今の所無さそうです。

またα7R IVに搭載されている6100万画素の撮像素子を流用する手もあるのですが、これでは8K30Pでクロップが必要になるかもしれません。

ついでにお伝えしておきますと、EOS R5は8Kの12bitRAWファイル録画も可能で、その際何とDCI4Kの同時録画まで可能なのです。

そんな訳で、仮にα9Rが発売されるとしても、依然EOS R5の方が格段に優れていると予想するのですが、いかがでしょうか。


まとめ


それではまとめです。

①ソニーのThe one never seenとは、恐らくフルサイズのミラーレス一眼と予想される。

②もしフルサイズのミラーレス一眼だとすると、一番可能性の高いのはα7 IVであるが、この場合予想される進化は僅かであり、競合機と比べて目立つ所はない。

③また縦位置グリップ一体型のα9 IIIも市場の需要からすると考え難い。

④このため、市場が期待するのは8K動画の撮れるフルサイズ機であるが、既存の撮像素子を使う限りせいぜいUHD8K30PとFHD120P止まりであり、DCI8K30Pが可能なEOS R5を抜く事はない。

果たしてこの予想は当たるでしょうか。

それともこの予想を覆す、何か画期的な製品が発表されるのでしょうか。

結果は1/26(火)の深夜に判明します。


案4:α9SR

2021/1/23:追記

と昨日までは思っていたのですが、その後のネット上では、下の赤と青の光芒はα7S(Sensitivity)とα7R(resolution)の高感度高解像度の両方を表しているのではないかとの指摘が飛び交っています。


極めて鋭い指摘です。

何故ならば、ソニーは低解像度/高感度高解像度/低画素を切り替えて使えるクアッドベイヤーの撮像素子を開発しているからです。


クアッドベイヤーの概念図

さすがにα7 IVには高くて使えないだろうとよんでいたのですが、格上のα9シリーズなら搭載される可能性は十分あります。

そんな訳で急遽予想変更です。

ソニーのThe one never seenとは、1200万画素と4800万画素を切り替えて使える、α9SRではないでしょうか。

そうなるとこのα9SRは、確かに今まで誰も見たことが無い、かなり画期的な製品です。

と言いたい所ですが、実はそうでもないのです。

何故ならば、(当然ながら)純粋な1200万画素機や4800万画素機と比べると、高感度特性も画質も劣るからです。

例えばこのα9SRを1200万画素機と比べると、1画素が四つに分かれている事になるので、その分読み込み速度が4倍掛かる事になると共に、当然ながら受光量も若干劣る(すなわち高感度特性も劣る)事になります。

また4800万画素機と比べると、ベイヤー配列を0~2画素程度ずらす必要があるため、当然ながら画質もかなり低下する事になります。

だとしたら、1200万画素機と4800万画素機の2台持ちの方が、何かと都合が良いのではないでしょうか。

とは言え、2台持ちよりα9SRが安ければ、そうも言ってはいられません。

そんな訳で、α9SRの価格を予想してみます。

現行のα9 IIが50万円ですので、それよりも高くなるのは間違いないでしょう。


α9II

α9

とすると60万円以上、もしかしたら70万円近くはするかもしれません。

一方、4200万画素のα7R IIIと1200万画素のα7S IIIの値段は、合わせて70万円です。

第3世代と第4世代のα7シリーズ

α7 III

α7R III

α7R IV

α7S III

となるとα9SRを選択するかどうかは、1台で高感度と高画素の両方を撮る用途(機会)がどれほどあるかに掛かってきますが、その用途は限りなく少ないのではないでしょうか。

実際、高画素機と低画素機の両方で撮っておきたいと思うシチュエーションは全く思い付きません。

一方α9SRの動画機能については、4K動画が1200万画素相当、8K動画が4800万画素から生成されるとなると、かなり画期的な様な気がします。

ですがEOS R5と比べると、4K動画の感度についてはα9SRにアドバンテージがあると思うものの、EOS R5の8Kのオーバーサンプリングから生成する4K動画とは実質的に大差はない様な気もしないではありません。

何故ならば、撮像素子全面を使って4K画像を生成しているのは両者とも同じだからです。

また8K動画については、画素の移動のないEOS R5のが、画質は上なのは間違いないでしょう。

そんな訳で、もしα9SRが発表されたとしたら、静止画撮影については果たしてそれに見合う用途があるのかどうか、そして動画撮影においてもクアッドベイヤーを採用する明確な利点があるのかどうかというのが、最大の関心事と言えます。




ソニーのThe one never seenとは何か



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