デジカメのダイナミックレンジ
(RAWファイルの本当のメリットとは?)

Feb. 2016:Release
Oct. 2018: Upadate

目次



はじめに


最近デジカメの記事や説明書を見ると、下の広告の様にダイナミックレンジという言葉をちょくちょく目にする様になってきましたが、一体何なんでしょう。


撮影した写真にどんな影響があるのでしょうか?

またデジカメの口コミ情報を読むと、以下の様な寸評が寄せられていますが、本当でしょうか?

①デジカメのダイナミックレンジはフィルムより狭いので、風景写真はフィルムの方が上だね。


②写真のダイナミックレンジとはラチュードの事だよ。

③少しアンダー気味にRAWファイルで撮影して、現像で持ち上げる方が綺麗なんだよ。

④ダイナミックレンジは広ければ広いほど、良いデジカメだよ。


先に答えを言ってしまいますと、どれもとんでもない間違いです。(詳細はこちらへ)

という訳で、ここではダイナミックレンジについて、小学生にも分かる様に易しく且つ論理的にご説明したいと思います。

また合わせて、RAWファイルの本当のメリットとは何か、ダイナミックレンジの広い写真はどんな画像か、メーカー毎に呼び名が異なるダイナミックレンジの補正処理は何をしているのかも、お伝えします。

これを知って頂ければ、感覚的ではない本当のデジカメの達人になれる事請け合いです。


結論


それではいつもの通り、お忙しい方のために先に結論をお伝えしておきましょう。

これをすんなり理解頂ければ、この先本書をお読み頂く必要はありません。

①デジカメのダイナミックレンジとは、1回の露光で写せる光(明るさ)の範囲の事である。

②ラチチュードとは適正露出から外れても許容できる光の範囲を指し、ダイナミックレンジとは全く異なる指標である。

ラチチュードが狭いデジカメ


ラチチュードが広いデジカメ


③日常の光の範囲が140dB(23.5EV)に対して、一般のデジカメのダイナミックレンジは70dB(11.6EV)ほどである。


日常光とデジカメのダイナミックレンジ

④デジカメのダイナミックレンジが広がっても、モニターや紙で見る写真には直接影響しない。

⑤ただし適正露出から外れた場合は、デジカメのダイナミックレンジが広い方が後(RAWファイルを使って)で救済し易い。

⑥通常のJPEGファイルは、デジカメのダイナミックレンジの(両端がカットされた)中央部分40dBの情報が入っている。

⑦デジカメの全ダイナミックレンジを圧縮してJPEGに詰め込んでしまうと、インパクトのない軟調な画像になってしまう。

⑧撮像素子が同じ大きさであれば、1画素のサイズが大きいほど(画素数が少ないほど)、感度は良くなりダイナミックレンジは広くなる。

⑨画素数とダイナミックレンジは反比例するので、単純にダイナミックレンジのみ比較するのは意味が無い。


上記を更にまとめれば、以下の様になります。

デジカメのダイナミックレンジは1画素が大きくなれば必然的に広くなるので、異なる画素数のデジカメで比較する事は意味がない。

また撮影後にRAWファイルで明るさの補正をしない限り、デジカメのダイナミックレンジはさほど重要ではない。


出力される画像のダイナミックレンジを広げると、インパクトの無い軟調な画像になる。

ただし、一部でもそんな事は無い筈だと思われる方がありましたら、次の初級編からじっくり読んで頂ければと思います。

そうすれば、必ずやご納得頂けると確信しております。




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