トリミングとクロップの違い

2021/04/24:発行


はじめに


デジカメの解像度が上がった事に伴い、トリミングやクロップをして写真の一部を拡大して使用する機会が多くなってきました。


元画像(左)とトリミングやクロップした画像(右)

そんな訳で、ここではトリミングとクロップの違いをお伝えしたと思います。


トリミング


先ずトリミングとは、写真の一部を抜き出して構図を変えたり拡大する事で、フィルム時代から使われていた言葉です。

フィルム時代は、フィルムから印画紙に焼き付けを行なう際、フィルムの全域を使うのではなく、一部分のみを印画紙に焼き付ける事で行なっていました。


フィルム時代のプリント風景

時が移り、カメラがデジタルに変わってからは、PCを使って元の画像から一部分を切り出す事をトリミングと呼びます。


デジタル時代のトリミングはPCを使って行なう

以前は暗室で行なっていた作業を、今では明るい所でも行なえる様になったという訳です。

Adobe社の有名な現像ソフトであるLightroomという名称も、恐らくここから来ているのでしょう。


クロップ


一方クロップとは、カメラがデジタルになってから使われ出した言葉で、例えばフルサイズのカメラにおいて撮像素子の全域を使うのではなく、その中央部分のAPS-Cサイズの領域だけを使う事を指します。


フルサイズの撮像素子からAPS-Cサイズのクロップ

早い話が、トリミングは撮影後にPCで行ない、クロップは撮影中にカメラで行なう画像の切り出しの事です。

ただしトリミングは大きさと位置を自由に変えられるのに対して、クロップは撮像素子上の位置もサイズも固定になります。

なおクロップできるのは、一般的にはフルサイズからAPS-Cサイズへの1.5倍クロップ(キヤノンの場合1.6倍クロップ)ですが、ニコンにはフルサイズから1.2倍クロップ、APS-Cサイズから1.3倍クロップできる機種(D850、D500)もある様です。


その他


以上で終わりにしておきたかったのですが、クロップと同じ様に撮像素子の一部を抜き出す機能を別の名称で呼んでいたりするので、乗り掛かった船でお伝えしておきます。

デジタルズーム

デジタルズームは主に入門機等に搭載されている機能で、基本的には倍率可変のクロップと思って大きな間違いではないでしょう。

EXテレコン

パナソニックのマイクロ4/3機には、画像を1.4倍や2倍にするEXテレコンと呼ばれる機能があるそうですが、これも1.4倍クロップ、2倍クロップと思って良さそうです。

アスペクト

大半のカメラでは、撮像素子の上下或いは左右をカットして、縦横比を1:1や4:3等に選択できるのですが、これはクロップと呼ばずにアスペクト(或いは縦横比)と呼ぶのが一般的の様です。


キヤノン機の1.6倍クロップとアスペクト選択画面

マルチアスペクト

また特殊なケースとして、対角線の画角を極力変えずにアスペクトを変更できるカメラがあるのですが、これはマルチアスペクトと呼ばれています。

Lumox LX-100 M2のマルチアスペクトの説明図

まとめ


そんな訳で、トリミングもクロップも出来上がった写真はどちらも同じで、元画像に対して拡大されるものの、解像度は低下する事になります。

またトリミングは撮影後に構図を変えられるのに対して、クロップは撮影中に構図を変えられるという違いあります。

なおトリミングの場合は、必然的に全画像データをメモリーカードに保存するのに対して、クロップは抜き出した画像データのみ保存する事からメモリー容量を減らす事ができます。


これでトリミングとクロップの違いをご理解頂けましたでしょうか。




トリミングとクロップの違い





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